2025年2月12日

東京:2025年2月11日、チベット人と日本の支援者が東京の新宿歴史博物館に集まり、ダライ・ラマ13世が1913年にチベット人に「自立」を布告してから112周年を記念してイベントが行われた。スチューデンツ・フォー・フリー・チベット(SFT)と在日チベット人コミュニティ(TCJ)は、この歴史的な日の重要性の理解を深めるため、また、チベットは古代から中国の一部であったという中国の主張に反論するためにこのイベントを企画した。
SFTのツェリン・ドルジェ会長とTCJのドルジェ・シオタ会長は集まった参加者たちに謝辞を述べ、このイベントの重要性について説明した。チベット国歌と日本国歌が斉唱され、チベット地震の犠牲者と、先日97歳で亡くなった故カスール・ギャロ・トンドゥップ氏に1分間の黙祷が捧げられた。
ゲストスピーカーとして招かれた早稲田大学の石濱裕美子教授は、チベットの歴史、ダライ・ラマ法王、20世紀初頭にチベットを訪れた日本人についてのプレゼンテーションを行い、英領インド、ロシア、中国による政治的抗争についても言及した。また、このイベントが、紀元前660年に初代天皇である神武天皇が即位した日本の建国記念の日と重なっていることを示した。
同じくゲストスピーカーのアリヤ・ツェワン・ギャルポ博士は、チベットが古代から独立国家であったこと、中国共産党がいかに歴史を歪曲してチベットの領有権を主張しているかについて語り、元朝と清朝は、ともに中国を征服した外国の王朝であり、中国共産党がこの2つの王朝からチベットを“受け継いだ”という主張は根拠がなく、歴史的な誤りであると強調した。また、中国の植民地的寄宿制学校について述べ、中国共産党がチベットの子どもたちから母国語、アイデンティティ、文化を奪おうとしていることについて説明した。
このイベントには、チベット人と日本人の支援者、知識人、一般市民が参加した。SFTの藤田祐子氏が司会を務め、チベットと中国の植民地的寄宿制学校に関する冊子が配布された。
―ダライ・ラマ法王日本代表部事務所による報告




(翻訳:稲田かおり)