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カナダ首相とダライ・ラマとの会談に関して 中国政府 警告 「分離主義を促進することになりかねない」

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(2004年4月14日 ザ・トロント・スターより一部抜粋)

(オタワ)カナダの政治家たちは、中華人民共和国政府からの警告にもかかわらず、ダライ・ラマとの会見のアポイントを続々と取っている。

4月12日深夜、中華人民共和国は声明を出した。

「カナダ政府高官がこうしてダライ・ラマと会談を持つことは、カナダのチベット関連政策からの大変な逸脱である。これは、ダライ・ラマの追従者には、カナダ政府がダライ・ラマの分離主義行動を肯定したと受け止められるだろう。ケベック州に同様の問題を抱えているカナダ政府が、我々中国政府の立場を理解することを期待している」

カナダのマーティン首相は、4月11日にダライ・ラマとの会見の予定を発表した。オンタリオ州知事ダルトン・マクギンティ氏及びトロント市長デービッド・ミラー氏もまた、チベットの精神的な指導者であるダライ・ラマとの会見を、心から楽しみにしていると述べた。

一方、中華人民共和国大使館からの発表はダライ・ラマとマーティン首相との会見、ダライ・ラマのカナダ滞在に対する強い懸念を繰り返すものだ。

「ダライ・ラマは、単なる宗教的な人物ではなく、中華人民共和国を分裂させ、国家の統一を妨げようとする目的のもとに活動を続ける亡命中の政治家である」

「チベットの問題は、宗教の問題でもなければ人権の問題でもない。むしろ、中国の統治権と領土保全に関する原理の問題である」

これに対して、4月11日、マーティン首相付の特別顧問はこう述べた。

「カナダ政府は中華人民共和国政府の反対をよく理解している」と述べた。さらに、ダライ・ラマがすでに、アメリカのブッシュ大統領やイギリスのブレア首相とも会見している事実を強調しながら、「我々は、中国政府の憂慮を理解している。中国政府がこの会見の枠組み作りについての我々の動きを見れば、首相が、決して政治的な人物としてではなく、人道的かつ精神的な人物としてのダライ・ラマに会見しようとしていることを理解できるだろう」

ダライ・ラマは、マーティン首相との会見に加え、オタワ滞在中に国会議員やカナディアンクラブと対談、シンガーソングライターのアラニス・モリセットが司会を務めるイベントでの講演が予定されている。

「ダライ・ラマとの会見によって、州と中国政府との関係が悪化する懸念はない。我々は、中国政府との間に友好的な関係を維持しており、彼らとの協調関係を今後も続けていくつもりだ」—ダルトン・マクギンテ・オンタリオ州知事(ダライ・ラマと会談予定)

「チベット人の精神的指導者であり政治的なリーダーであるダライ・ラマ法王との会見への招待を、ほとんど即答で受諾した当初からずっとダライ・ラマにお会いできることを非常に喜んでいる。ダライ・ラマ法王は、世界的な精神的指導者として非常に重要な人物だ。カナダのもっとも大きな都市の市長が法王を歓迎することは、非常に適切なことだと思っている」—デービッド・ミラー・トロント市長

しかし、都市をあげての公式式典の予定はない。