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カシャックは国連総長のチベット発言を歓迎 対話への取り組みを再確認

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(2008年12月18日 Tibet.Net 

チベット亡命政権内閣(カシャック)は、国連事務総長潘基文による以下の発言を歓迎する。
「中国政府が引き続きこれら全ての問題を、対話を通して解決していくことを期待する。先頃、ダライ・ラマの代表団と中国政府の間で対話が開始された。この対話が誠意ある態度で続けられ、チベットにおける全ての問題が円滑に平和的に解決されることを望む。」

国連事務総長によるこの率直な発言は、チベットの悲劇的現状に対する国際社会全体の関心を示している。我々はこのような発言が、中国政府をチベット問題解決に向かわせ、チベットと中国の人々が満足できる結果を導く推進力になると考える。

同時に、事務総長の発言に対して出された、中国外務省の声明による見解を遺憾に思う。声明は、対話の前進を妨げる諸条件が繰り返される中、対話への扉は今も開かれている、というものである。

声明によれば、「鍵は、ダライ・ラマがその政治姿勢を見直して修正し、”チベット独立”という誤った立場を放棄し、誠実に言行を一致させるかどうかにある」という。

実際は、中国政府の態度こそが対話の進行の妨げとなっている。この態度が、さらなる対話への扉をかたく閉ざしているのである。

1979年以来、ダライ・ラマ法王は中道的アプローチに取り組んでいる。法王はチベットの中国からの分離を求めてはいない。従って、その政治姿勢を修正する理由はなく、言行は完全に一致している。法王がこの30年、チベット独立を求めない立場をとっていることは、全世界の知るところである。従って、チベット独立の誤った立場、という中国の主張には全く根拠がなく、立証不可能である。彼らの、チベット独立に対する法王の立場についての思い込みが示すのは、政治的目的のために法王の意図を歪めようとしているか、チベット問題に取り組む意思の欠如である。ダライ・ラマ法王がチベットの独立や半独立、偽装の独立を求めているというのは全くの誤りである。しかしながら我々は、このような明らかに偽りの声明が賢明な国際社会を惑わし欺くことはできないと確信している。

11月に北京で行われた最近の対話において、ダライ・ラマ法王の二人の使節、ロディ・ギャリ氏とケルサン・ギャルツェン氏は、先の会談での中国側の要請により、全チベット民族が名実共に自治を享受するための草案を提示した。草案は、真の自治に対するチベットの立場と、チベット国民の自治と自治政府という具体的要求が、いかに中華人民共和国憲法における自治の原則に合致しているかを示している。ダライ・ラマ法王はこれに基づき、チベット国民の基本的要求は中国憲法の範囲内の真の自治で満たされると確信している。現在この草案は公開されており、分別のある人なら誰でも、法王がチベットの独立や半独立、偽装の独立を求めているかどうか確かめることができる。

以上は、我々が対話の進行への取り組みに誠実であり、チベット人と中国人双方の利益のために中国憲法の枠組みの中でチベット問題を解決することに真剣であることを繰り返すものである。中国政府が望むなら、我々は常に、いつでもどこでも、中国との対話の用意はできている。