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なぜ中国はダライ・ラマと対話しなければならないのか

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2002年3月8日

米国議会公聴会における「チベット問題に対する米国の政策の考察」

アメリカは木曜日、ダライ・ラマ法王との対話の開始を拒否していることがチベットでの抵抗運動を煽り、世界的評判をおとしていると中国に警告した。

国務省のチベット問題調整官ポーラ・ドブリアンスキーは公聴会で−インターナショナル・キャンペーン・フォー・チベット(ICT)代表のリチャード・ギアも姿をあらわし−チベット問題の解決は「米中関係におけるさらなる大きな障害」になるだろうと述べた。

しかし彼女は、中国指導部が国の不可欠な部分としてみなしている地域の中国政府によって助長された「重大な」人権状況を嘆いた。

ドブリアンスキー次官は、ダライ・ラマ法王と対話すること以外、チベット問題の解決は無いと北京に助言した。

「ダライ・ラマは、(中国の)地方及び国家の安定の困難な問題にとってプラスとなり得る」とドブリアンスキーは米下院の国際関係委員会の公聴会で述べた。

「彼がほとんどのチベット人の意見を代表しているのは明らかだ。また、彼の精神的権威はチベット人の私情を超越する」

「もし中国政府が、精力的に対話および相互の解決を求めているダライ・ラマとの対話を無視し続けるならば、チベットにおける抵抗活動は強まるだろう。また、大きな政治的混乱の可能性も大きくなるだろう」とドブリアンスキーは付け加えた。

下院国際関係委員会の議長で、公聴会の司会であるヘンリー・ハイド議員(共和党議員)は、「我々(そして世界)は、チベットにおける状況を重要視しているという我々の懸念を表明し続けるだろう。また、ある意味でチベットの人々の利益が彼ら自身の利益として明確に促進されるための現在及び将来における抗議行動の解決のために圧力をかけ続けるだろう。それは内政干渉ではない。我々の義務である」彼はそうした努力がチベット問題に「正当で永続する解決に寄与するだろう」と強調した。

下院国際関係委員会の呼びかけで、チベット亡命政権のダライ・ラマ法王の特使であるギャリ・ロディ・ギャルツェンは、中国の指導者達はチベット・中国双方の人々のためにダライ・ラマ法王と対話する必要があると強調した。さらに、彼は中国指導部との対話を通じてチベット問題の解決するダライ・ラマ法王の努力に対する支援を強化し続けるように米国議会に対して主張した。

リチャード・ギアは、中国はチベット人達を結びつけるダライ・ラマ法王の無比の能力を利用するための時間を使い果たしていたと語った。

「私たちは、何度も何度もダライ・ラマは問題の解決策であると言いました」と公聴会の証言者であるギアは述べた。

「ダライ・ラマがまだ我々と共にいる間に、彼が永続する平和をつくり、チベット問題を解決するために、ダライ・ラマが世界中の民主主義国および人権団体から力と支援を与えられることは極めて重要なことです」

発表:ヘンリー・J・ハイド議員
声明:ポーラ・ドブリアンスキー次官(チベット問題特別調整官)
証言:ロディ・ギャルツェン・ギャリ(ダライ・ラマ法王特使)
証言:リチャード・ギア(ICT代表)