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「拷問についての国連特別報道官」の中国訪問が延期

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(2004年6月16日 国連人権委員会)

国連人権委員会において、拷問や非人間的な扱い、厳罰への調査を担当する特別報道官(「拷問についての国連特別報道官」)、セオバン・ボーベンは6月16日、以下のような文書を公表した。

「拷問についての国連特別報道官」は、2004年6月末に予定していた中国への査察を、 中国政府からの要求により今年後半まで延期すると発表した。査察団が2週間滞在するための準備を行うには、関係する中国当局や省庁、州政府にさらなる時間がとくに必要だというのが、中国政府による延期の理由である。

査察団による中国訪問が長く望まれているなか、準備にさらに時間を要するという現状は、中国政府が訪問に対してさらに協力する必要があることを示していると、セオバン・ボーベンは強調している。

「拷問についての国連特別報道官」が各国を査察する目的は、拷問が行われる背景にある制度や法律上の問題点を含めて、拷問に関する各国の現状を直接に評価し、適切な処置を促すことにある。公正で信頼性の高い評価を実現するためには、さまざまな事項についての自由な調査が必要である。たとえば、拘置所や尋問所の訪問、拘留者や市民、一般社会の代表者に対する第三者のいない機密性の高いインタビュー、あらゆる関連書類の調査などを、報復行為を恐れることなく、実施できなければいけない。