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アリヤ・ツェワン・ギャルポ代表、初の北海道訪問の日程を終える

2025年8月12日

集会で話すアリヤ代表

東京:ダライ・ラマ法王日本代表部事務所代表のアリヤ・ツェワン・ギャルポ博士が北海道の札幌市を初めて訪問し、8月10日に全ての日程を終えた。長年、チベットを支援している富澤奈緒美氏とその知人が旅程を調整して実現した。

アリヤ代表は現地の日本人支援者とチベット人のグループと面会し、講演を行った。そのなかで、チベット問題への関心と支援に対して感謝の意を表し、チベットの歴史とその独立性、中国の占領、チベットや亡命先の現状、自由と正義を求めるチベット人の闘争の将来性と、その平和的な性質について説明した。さらに、チベット文化の慈悲深さと、ダライ・ラマ法王14世のメッセージ、世界における平和と非暴力の推進に向けた法王のご尽力について語った。また、SEEラーニング(社会的・情動的・倫理的な知性への学び)、について簡単に紹介した後、仏教の科学と哲学が、慈悲深い家族、社会、国家、そして最終的には世界平和の発展にどのように貢献できるかという点ついて述べた。

参加者からはチベットが抱える問題や仏教、チベット語などについて質問が出た。富澤氏は、チベット問題とチベットの宗教文化に関する講演と情報提供に対して、アリヤ代表に感謝の意を表した。参加者にはチベットハウス・ジャパンのパンフレットや季刊誌、チベット関連の書籍が配布され、ダライ・ラマ法王のお言葉を日本語に訳して収録した「心の智慧」も贈られた。

ダラムサラのホテル・チベットでシェフを務めた経歴を持ち、長年札幌で暮らしているジャンペル・ツェリン氏もアリヤ代表と面会し、講演会に参加した。「北海道チベット友の会」という名称でチベット支援団体を設立することが提案され、参加者の多くがこれに賛同した。なかには、チベットハウス・ジャパンに入会し、会費を支払った人もいた。アリヤ代表は参加者に感謝の意を表し、簡単な夕食会を催した。

清水町の辻康裕(つじ・やすひろ)町長の招待で、アリヤ代表は十勝の清水町の農家を訪問し、町役場の農業活動を視察した。十勝清水町農業協同組合の今野典幸代表理事組合長と、清水町議会の橋本晃明議員、清水町役場の職員らとも面会した。大豆やジャガイモ、テンサイ、トウモロコシの栽培、さらに、北海道とチベットの気候の類似性、農業活動における協力の可能性について話し合った。辻康裕町長はダライ・ラマ法王の教えと、世界平和に関する法王のご尽力に対して深い敬意を表し、称賛した。

アリヤ代表は札幌市の中心部にある成田山新勝寺北海道別院も訪問した。参拝して祈祷し、線香をあげ、灯明に火をともした。アリヤ代表はかつて新勝寺の奨学金を受け、当時の鶴見照碩(つるみ・しょうせき)貫首の招待により、日本に留学したことがある。

ダライ・ラマ法王は2015年4月に、18歳から40歳までの若者が所属する非営利の国際NGO団体、国際青年会議所の札幌支部の来賓として札幌市を訪問なさっている。約80カ国に会員を擁する同組織は、若者が責任ある市民として社会と経済の発展に参画し、国際的な協力と親善、理解を深めることを奨励している。

―ダライ・ラマ法王日本代表部事務所による報告

聴衆の前で話をする富澤奈緒美氏
北海道チベット友の会
清水の辻康裕町長と農場スタッフの皆さんと
成田山新勝寺北海道別院

オリジナル記事


 (翻訳:t.m)