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チベット鉄道建設作業員、環境破壊により罰金

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2002年1月4日
(サウス・チャイナ・モーニング・ポスト)

リーガル・デイリー紙によると、チベット・青海鉄道の建設作業班が、植物に損害を与えたとして26,000元(約42万円)の罰金を課せられた。

また、建設計画の秘書官と責任者もそれぞれ、2000元(約3万2千円)の罰金を課せられた。 ラサと青海省のゴルムドを結ぶ1118kmの鉄道は完成までに6年かかり、完成すれば世界でもっとも高地を走る鉄道となる。チベットと中国を結ぶ初めての路線のほとんどは、標高4000mを越える高地に建設される。つまり線路、トンネル、橋、基礎等が極度の寒冷に耐えらなくてはならないことを意味する。新華社電によると、この計画は、昨年夏より開始され、総工費は26.2億元(約4,229億円)が見込まれている。

海外の親チベットグループはこの鉄道が環境に与える影響について、疑問を表明している。また、中国の他の鉄道計画に従事する環境コンサルタントによれば、中国政府の専門家も、この鉄道計画の実行に疑問を持っているという。

来月発表予定のチベット・青海鉄道の調査を実施した、成都のグリーンリバーアソシエーションのヤン・シン(Yang Xin)氏によると「(チベット・青海鉄道について)我々は正確にどのような問題かは把握できていないが、高い確率で問題が発生するだろう」と語った。

リーガル・デイリー紙によると、作業用の車両で植物を破壊したことで、作業員は罰金を課せられたという。

また、その記事では、ココシリ自然保護区と玉珠峰観光地区内の線路の周囲5〜10kmの範囲から土砂を移動させるために中国政府は、12万元の追加予算を割り当てる見込みであると報じた。

同記事では、鉄道部当局者が、線路沿いの自然保護の為に、明確な規則と管理体制を設立し、また規則に反したものは処罰することを決めたとしている。

チベット・青海鉄道は、絶滅の危機に瀕した動物の生息地と揚子江の他2つの河川の上流であるユニークな生態系をもつ地域に建設される。

北京のシノスフィア環境コンサルタントの経営者であるフサイン・アンワル氏によると、管理体制により、政府が後になって汚染を除去するようなことにならないよう期待していると語った。

アンワル氏と中国政府との協議によると、路床重量が正確に配置されないと、凍土は路床を支えきれないという。