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ペンパ・ツェリン主席大臣、国連人権高等弁務官に就任したフォルカー・ターク氏に祝辞

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2022年9月15日
スタッフ・リポーター

 

ダラムサラ: 中央チベット政権(CTA)ペンパ・ツェリン主席大臣は、先週木曜日、総会の承認を経た9月8日、国連人権高等弁務官に就任されたフォルカー・ターク氏に、祝辞を送った。

祝辞では次のように述べられた。「中央チベット政権とチベット人民を代表して、貴殿が国連人権高等弁務官へ就任されましたことを心よりお祝い申し上げます。法の支配、正義、責任を守るため貴殿が並々ならぬ熱意をもって取り組まれてきたご経験が、国連人権高等弁務官という極めて重要な役割においても、必ず役に立つと確信しております。」

主席大臣は、東トルキスタンとして知られている新疆ウイグル自治区における人権状況に関する調査報告書が、国連人権高等弁務官事務所より発表されたことに感謝の意を表明した。この報告書は、中国共産党が東トルキスタンで行った人権侵害の程度が、「人道に対する罪」などの国際犯罪にあたる可能性があることを国連が公式に認めたことを意味する。 また、大臣は、国連人権高等弁務官事務所に対し、この報告書が形ばかりの報告に終わらず、現地で実効性を持つよう、正式な取り組みがなされるよう求めた。

さらに、大臣は、国連人権高等弁務官事務所に対し、チベット国内の包括的な人権状況の把握、特に中国政府が設立した植民地的な寄宿学校にいるチベット人の子どもたちの状況調査を行うよう要請した。この学校では、6歳から18歳までのチベット人児童の約80%に相当する100万人のチベット人児童が家族から引き離されて生活しており、彼らは強烈な中国の政治思想の支配下にあることが報告されている。

この植民地的な寄宿学校のシステムは、全世代のチベット人からチベット人のアイデンティティの柱である文化的ルーツ、言語、宗教、生活様式を抜き去り、チベットのアイデンティティを抹消しようとする中国政府の組織的な試みである。

加えて、主席大臣は、チベット全域で行われている強制的な大量のDNA収集が、チベット人に由々しき事態を引き起こしつつあることも強調した。

主席大臣は、ターク氏の優れたリーダーシップによって上述の懸念に効果的に対処できると信頼と確信を示しながらも、「国連人権高等弁務官事務所には、急ぎ、中国政府に対し、植民地学校制度の実施を中止するよう要求し、チベットにおける中国の人権侵害を独自に監視・報告してもらわなければならない」と強く述べた。

オリジナル記事


(翻訳:石田 一規)