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2022年のノーベル平和賞受賞者を祝福


2022年10月8日

インド、ヒマーチャル・プラデーシュ州ダラムサラ

2022年のノーベル平和賞の受賞者の発表を受けて、ダライ・ラマ法王は、ベラルーシの人権活動家アレス・ビアリアツキ氏、ロシアの人権団体「メモリアル」、ウクライナの人権団体「市民自由センター」を心から称えて、次のようなメッセージを送られた。

「今回の受賞者はみな、人間はだれもが恐怖や欠乏から解放される権利を持っていること、そして人権とは私たち全員を含む普遍的で相互依存的なものであることを認識している方々です」

「ノーベル委員会は彼らの功績を認めることによって、平和・自由・民主主義という人間の基本的価値の促進における市民社会の重要性に光を当てたのです」

「今、私たちが目にしている多くの問題には、自然災害のようにただ受け入れ、落ち着いて対処するしかない問題もあります。しかし、その他の問題はすべて私たち人間の過ちによって自ら作り出したのですから、それを正すことができるはずです。なかでも政治的あるいは宗教的思想の対立から生じた問題に関しては、時に、些細な目的のために人々は戦い、私たちみなをひとつの人間家族として結び付けている基本的な人類の全体像を見失いがちです」

「昨今では、民主主義、開かれた社会、人権の尊重、平等は、普遍的な価値として認識されるようになりました。民主主義的な価値観と人間の良心という根本的な価値観には密接なつながりがあり、民主主義が浸透した場所では、市民が人間の基本的資質を表現する可能性がより高いものです。そうした人間の基本的資質が広く行き渡っているところでは、民主主義を強化する余地もまた多いのです。そして何よりも大切なのは、民主主義もまた、世界平和を確かなものとする最も効果的な土台であるということです」

「私たちの豊かな文化と宗教における多様性は、世界中のあらゆる社会の基本的人権の強化に役立つはずです。この多様性の根底にあるのは、私たち全員をひとつの人類として結び付けている基本的人権の原則です。人権問題の重要性はきわめて根源的であり、したがって、見解の相違があってはなりません。私たちはだれもが人間に共通の要求や懸念を持っています。そして人種や宗教、性別や地位に関係なく、だれもが幸せを求め、苦しみを避けたいと思っているのです」

法王は、最後に次のように述べられた。

「今年のノーベル平和賞を授与された3人を、私は受賞者の仲間として喜んでお迎えしたいと思います。この受賞がすべての人々に勇気をもたらすものとなり、対話を通して、人間らしさをもって問題に取り組むことが、すべての当事者が幸せで相互に有益となる解決をもたらすことを思い出させてくれるよう願っています」