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2008年8月30日に世界各地で実施された断食法要における内閣(カシャク)の声明

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(2008年8月30日 内閣(カシャク))

本日、チベット暦における子年6番目の月末日にあたる2008年8月30日、チベット連帯委員会は、世界中のチベット人、チベットを支援してくださる方々、平和を愛する方々に、非暴力の象徴である12時間の断食祈祷への参加を呼びかけました。ダライ・ラマ法王がこの場におられたなら、これほどすばらしいことはありませんが、残念ながら、ご体調が若干優れないため、叶いませんでした。しかしながら本日、ダライ・ラマ法王は、ムンバイにて断食祈祷をしてくださることとなりました。ダライ・ラマ法王に対し、我々は底知れない感謝の念を捧げる次第です。

中央チベット政権内閣は、チベット人、チベットを支援してくださる方々、非暴力の力を信じ、その象徴である断食祈祷に参加してくださる方々に対し、心から感謝を申し上げます。

これは、憎しみや恨みや怒りに突き動かされて抗議する行事ではありません。お釈迦様の教えに基づいて、すべての衆生が他者を傷つけることをやめ、すべてが利に帰するように愛と慈悲の心で祈る精神的行為の真髄といえる行事です。単なる精神的行為といえばそれまでですが、これが社会や国家のための活動として十分に通用する行為であることは、マハトマ・ガンディーが身をもって示しておられます。本日、我々が行なうことは、ガンディーの理論が現代社会においても大きな意味を持つということの象徴なのです。

ダライ・ラマ法王が絶え間なくご尽力され、チベット問題を非暴力で解決する道を貫いてくださっているがゆえに、世界中の人々がチベットのためになるならと計り知れない支援をしてくださっているのです。非暴力を貫くことは、チベット問題を眠らせないということだけにとどまらず、中華人民共和国も、その誠意については別として、我々の和解の方針にそれなりの対応をせざるを得えなくなります。しかしながら、荒々しい意見を捨て切れないチベット人がいるという理由で、今日まで、我々の努力は実るどころか、悪循環に陥ってしまっています。「チベット問題を解決するために」という純粋な志をすべてのチベット人が持てたなら、我々の非暴力の力をさらに強化することができます。チベット人の怒りが静まらないかぎり、チベット問題の解決に到るのは困難なのです。したがって、我々はこの機会に、僧侶や尼僧を中心とするすべてのチベット人に向けて、憎しみや怒りを取り除き、非暴力に繋がる純粋な想念を育むための活動に全力を尽くすよう強く呼びかけます。 それにより、我々チベット人の身体や言葉から非暴力の表現が出てくるようになることを願います。

非暴力を象徴するこの断食祈祷に参加することで、我々チベット人が悪循環を断ち切り、非暴力の道を一歩進むことができたなら、それでこそ参加した甲斐があるというものです。そうではなしに、もし、憎しみと怒りの感情を引き起こす機会に変わるようなことがあれば、「悪魔が東にいるときに、身代金を西に送る」ということわざ通りになってしまいます。

この特別な機会に、我々は、世界中のたくさんの人々による断食祈祷が、カルマによる悪行をチベット人から追い払い、善行が強化されるよう願っています。この善行の助けを得て、我々チベット人の心からすべての有情に対する怒りや憎しみを取り除き、特にチベット人を弾圧、拷問している中華人民共和国指導部に対して、怒りや憎しみでなく、愛と慈悲の心で対峙できるようになることを願っています。我々の真摯な非暴力の取り組みは、最後には、中華人民共和国指導部の心を温情あるものへと変えてくれるでしょう。我々は、みなさんが非暴力の道を固く信じてくださることを願っています。すべてのチベット人が一致団結して非暴力の姿勢を取り、チベットで行なわれている拷問や迫害を自然終止させるよう強く呼びかけます。

我々は、この度チベットで命を落とした人々、刑務所に入れられ拷問されている人々に対し、心からお悔やみ申し上げると同時に敬意の念を捧げます。犠牲となったチベット人のいのちが無駄にされることなく、無実のチベット人に対する拷問が終結されるよう祈りたいと思います。また、中国四川省およびこの度チベット南西部で起きた地震、そしてその他の地域で起きている洪水による被害者に対しても祈りを捧げます。

そして最後に、ダライ・ラマ法王のご長命を祈願し、チベット問題を克服できるよう祈りたいと思います。

※チベット語の原文を英語に翻訳、さらに日本語に翻訳しました。