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日本人研究者と会談-亡命下チベットの課題と民主的への取り組みを強調

2025年11月19日

(写真下のキャプション:日本人研究者と会談-亡命下チベットの課題と民主的への取り組みを強調)

 【ダラムサラ発】20251119――慶應義塾大学および防衛大学校の講師を務める金牧功大氏が19日、インド北部ダラムサラのチベット亡命議会を訪問し、議長のケンポ・ソナム・テンペル氏および副議長のドゥルマ・ツェリン・テイカン氏と議長室で会談を行った。

会談では、双方向のやり取りを通じて、中国共産党による「中国化」政策のもとで深刻化するチベット域内の現状を含め、喫緊の諸問題が広範に取り上げられた。議題には、チベット人の子どもたちが植民地的寄宿学校へ強制的に入れられている実態、チベット語の使用制限、仏教実践への制約、チベット域内での移動制限、さらにチベット語活動家や高位ラマ、自焼抗議者の家族に対する訴追の問題などが含まれた。

 議長および副議長は、中央チベット行政府(CTA)が掲げる「中道のアプローチ」の背景とその核心について、同アプローチは独立や現状維持ではなく、中華人民共和国の枠組みの中でチベットに真の自治の実現を目指すものであるとした。この現実的かつ非暴力の方針について、両氏は、中国の主権を尊重しつつ、文化・宗教・教育分野における自己統治を通じて、チベットの文化とアイデンティティを守り、チベットと中国の双方にとって相互利益となる解決策を模索するものであると説明した。

亡命下における民主主義の実情について、金牧氏は、チベット民主主義の発展の経緯や亡命議会の構成・制度について説明を受けた。また、1994年以降、合計9回開催され、最新会合が東京で行われた「世界国会議員チベット会議(WPCT)」をはじめとする主要な議会活動についても報告を受けた。

ドルマ・ツェリン・テイカン副議長は、金牧氏の発言はとりわけ若い世代に大きな影響力を持つと指摘したうえで、同氏に対し、学術の場を通じてチベットの実情を広く発信するよう促した。

チベット亡命政府議会事務局による報告

オリジナル記事


(翻訳:YK)