(2003年6月18日 チベットネット(チベット亡命政権公式HP) )
(ダラムサラ)ロディ・ギャルツェン・ギャリ氏を団長とするダライ・ラマ猊下の使節団は、先週早く2度目の中国訪問からダラムサラに帰還し、本日(6月18日)記者会見を行った。
ロディ・ギャリ氏は使節団の任務を将来ダライ・ラマ猊下と中国政府とが交渉に入れるようその布石を敷くもの、と断定し、これまで彼が率いた2度の中国訪問も、ダライ・ラマ猊下の指示に厳格に従って行われたことを明らかにした。
「我々はダライ・ラマ猊下の御意志に従い、ダライ・ラマ猊下と中国政府との間に直接的な関係を築き、それが将来交渉へとつながるよう努力しました」とギャリ氏は述べる。
今回の訪問は「成功」といえるものであったかどうか、との記者団の質問に対し、ギャリ特別大使は「中国側の態度は極めて前向き」と答え、次のように付け加えた。
「第16回共産党大会や第10回全国人民代表大会での変化を考えると、今後も継続して訪問できるというのは期待がもてるのではないかと思っている」
また両者の間に「信頼と自信の構築」という方向で好ましい雰囲気が作られつつあることに対し、中国側がダライ・ラマ猊下とチベット亡命政権のイニシアティブをはっきりと認めたことを話した。
加えてロディ・ギャリ氏は報道陣にこう述べた。
「中国チベット双方とも行く手に待つ困難を受け入れることにした」
「中国側担当者は我々に、過去両国間の関係に紆余曲折があったと述べた」
ロディ・ギャリ氏は前回と今回の訪問の間の9ヵ月という期間について、その間起こった中国指導部での政権交代や中国での重症急性呼吸器症候群(SARS)の勃発を考えると、短い期間だったと考えている。
ギャリ氏は「これからも訪問が実現するだろう」と楽観的である。