2026年3月30日

東京、2026年3月28:ヤンツォム・ブラウエン著『鉄の酉』(原題『Across Many Mountains』)の出版記念会と朗読会が、東京のチベット料理レストラン・タシデレ店内で行われた。 この作品の原書は英語で書かれており、三世代に渡るチベット人女性たち~チベットで暮らし、中国による侵略を経験した祖母クンサン、インドに逃れ、さらにはスイスで亡命生活を送った母ソナム、そして著者自身~の人生を辿っている。三人の物語を通して、チベットの歴史、文化、信仰と揺るぎない希望が、ダライ・ラマ法王の教えとともに感動的に綴られている
日本語訳を手がけたのは、スイス在住の日本人女性、マウラー早川千登世氏である。早川氏は、この本の出版と朗読のために、友人たちとともに、遠路はるばる来日した。開会の挨拶で、早川氏は、初めてこの本を読んだ時に深く感動し、母国日本の多くの人々にチベットとチベット人のことを知ってほしいと考え、日本語に翻訳することを決意したと語った。スイスに住んでいる自分は、いつでも自由に故国日本に帰ることができる。しかし、この本に登場する三人のチベット人女性には故郷に帰る自由はないのだと、早川氏は嘆いた。そして、平和と正義を実現するために、私たちはできる限りのことをしなければならないと語った。
チベットハウス・ジャパン代表のアリヤ・ツェワン・ギャルポ博士はこの出版記念会に招かれ、チベット問題について講演を行った。アリヤ博士は、チベットへの関心と本書の翻訳に対して、早川氏に感謝を述べ、吉兆のシンボルであるチベットのスカーフ、カタを贈呈した。アリヤ博士は、この本は、チベットで生まれ育ち、亡命を余儀なくされ、いつの日かチベットに帰ることを切望しながら苦渋の亡命生活を送る多くのチベット人の物語であると語った。また、亡命政権の現状とチベットハウス・ジャパンの活動について説明し、ダライ・ラマ法王の四つの使命に関する資料を紹介した。
著者のヤンツォム・ブラウエン氏と彼女の母親であるソナム氏が、ビデオメッセージで出席者に挨拶し、本書を翻訳して日本に紹介した早川千登世氏に感謝の気持ちを伝えた。
早川氏と共に来日したマリオ氏は朗読会の席で、自らのギターによる伴奏で、イタリアの美しい古歌を何曲か披露した。タシデレのロサン氏と奈津子氏が司会を担当した。
本書『鉄の酉』は、『Mola, a Tibetan tale of love and loss(モラ~チベットの愛と喪失の物語)』というタイトルで映画化されており、こちらから予告編を見ることができる。
―ダライ・ラマ法王日本代表部事務所による報告






(翻訳:麻雪)





