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投獄されたチベット人映画監督の従兄弟、再審について楽観的な見通し

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(2009年8月23日 Phayul)

ダラムサラ:国際人権団体やチベット支持者らの努力が功を奏し、今月初めに行われるのではないかと恐れられていた裁判が延期されることとなった、と投獄されたチベット人映画監督トントプ・ワンチェン氏の従兄弟が述べている。トンドプ 氏と映画の共同制作を行った従兄弟ギャルジョン・ツェテン氏は、トントプ・ワンチェン氏救済のための世界的運動が「EUによる協調的イニシアチブ」に至った、と話した。

その一方で、チベット支援団体はギャルジョン・ツェテン氏に対し、トントプ・ワンチェン氏の問題について欧州連合の調整委員会であるEUフォーラムで議論され、中国側との話し合いの場を持つために協調的努力をしていくことで合意したと伝えた。

トントプ・ワンチェン氏(35歳)は2008年3月、映画「Leaving Fear Behind(恐怖を乗り越えて)」を制作した罪で逮捕された。チベット人や運動家らは、トントプ・ワンチェン氏が最長で15年間に及ぶ刑期を言い渡されるのではないかと恐れていた。映画「Leaving Fear Behind」は中国支配に対するチベット人の憤りを明らかにし、チベットにおける中国政府の政策を厳しく批判するチベット人のインタビューを取り上げている。

「分離主義を扇動した」として告発されたワンチェン氏は最近、彼の親族が選出した弁護士による代理の権利を否定されている。また、ダラムサラに住むワンチェン氏の妻は、B型肝炎を患うワンチェン氏が刑務所で適切な医療を受けていないのではないかという恐れを明らかにした。

アムネスティ・インターナショナルは以前、検察官がこの問題を裁判所に提訴し、2009年8月1日に裁判所に足を運ぶよう求める電話をワンチェン氏の姉を含む親族らが受けたと報じた。これを受けワンチェン氏の姉は裁判所に赴いたが送り返されている。

ギャルジョン・ツェテン氏は、「欧州連合政府に感謝しています。そして、彼らが今後も圧力を維持し、この事件に目を光らせて中国政府がトンドプ に対し公平な裁判を保証してくれるよう積極的に関与してもらえることを願っています。」と述べた。


(翻訳:櫻木晴子)