2000年8月28日
ニューヨーク(チベット亡命政権ニューヨーク代表部事務所)
ノーベル平和賞受賞者の参加除外で抗議は火花を散らす
世界の宗教的精神的指導者が会する「国連ミレニアム世界平和サミット」のダライ・ラマの参加除外で、世界中のチベット人やチベットサポーターたちは、国連会場前で2日間にわたるデモを始めた。
ダライ・ラマの招待リストからの除外は、安全保障理事国である中華人民共和国から圧力がかかり、故意になされた。世界中の世論は、今回のダライ・ラマの参加除外を平和サミットのスピリットを根底から覆すものであると非難。政治的な利害関係で中国の圧力にへつらう国連のこうした態度は「進行しつつある問題」とデモに訴える動きを引き起こすこととなった。
「このような宗教指導者が一同に会する平和に関する国際会議において、ノーベル平和賞を受賞した数少ない宗教者の一人であるダライ・ラマを参加除外するとは、全くジョークとしか思えない」とSFT(スチューデント・フォア・フリーチベット)のトゥプテン・ツェリンは続ける。
「法王は世界中の信仰を守っている全ての人々から尊敬されている。法王は真実について語る。中国政府についてでもなく、国連の政策がチベット人の声に対して沈黙を守っていることについてでもなく・・・」
抗議デモを組織した人たちは、国連とこの平和サミットの企画立案者たちがダライ・ラマに対して公式に陳謝することを要求している他、国連が長い間続けてきた方針を変えること、つまり常任理事国の圧力に屈することや、生死さえも脅かしかねないチベット人に対する虐待に見てみぬふりをする態度をやめること、といった国際的なアピール運動を広めている。また、チベットや世界中から代表者を集めてチベットの信教の自由・人権の侵害について会議を開くことも要求している。
今回の抗議デモに関するイベントを組織・協力してくれた団体は以下の通り:
- ニューヨーク及びニュージャージーのチベット・アソシエーション
- チベット女性連盟
- チベタン・リベレーション・シアター
- インターナショナル・チベット・インディペンデンス・ムーブメント
- インターフェイス・コール・フォア・ユニバーサル・リリジャス・フリーダム
- チベット・コミティー
- スチューデント・フォア・フリーチベット