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南アフリカがダライ・ラマ法王のビザ発給を拒否

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(2009年3月22日 AFP)

ヨハネスブルグ−ニューデリーの南アフリカ大使館が、ヨハネスブルグで開かれる平和会議に参加予定であった亡命中のチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ法王の査証(ビザ)発行を拒否したと活動家が日曜日に伝えた。

南アフリカは2010年に予定されているワールドカップのホスト国として準備をすすめており、法王は、ネルソン・マンデラ氏やフレデリック・ウィレム・デクラーク氏などのノーベル平和賞受賞者らと共に金曜日の会議に出席し、人種差別や排外主義の克服に向けたサッカーの役割について議論する予定であった。

サウス・アフリカン・フレンズ・オブ・チベット(South African Friends of Tibet)は声明で、ニューデリーの南アフリカ高等弁務官が法王に対し渡航を延期するよう要請し、ビザの発給を拒否したと述べた。

「法王の平和会議出席が拒否されれば、会議が台無しになってしまいます」と同団体はいう。

サンデー・インディペンデント紙は、プレトリアの中国大使館公使参事官ダイ・ビン氏が両国の関係を損なうと南アフリカに警告し、法王へのビザ発給を拒否するよう要求したと伝えている。

同紙に対しビン氏は、チベット蜂起50年周年直後の法王の訪問は「時期的に不適当」であると述べた。チベットで最も尊敬されていたチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ法王は、中国の支配に対して起こった蜂起が失敗に終わったことで亡命を余儀なくされた。

同紙は、デクラーク氏のスポークスマンとデスモンド・ツツ大主教が、法王の渡航が許されないのであれば、自分たちの参加を検討し直すと発言したと報じた。

「我々は、中国の圧力に屈しそうになっている。非常に心を痛めていると同時に恥ずかしさを感じる」とツツ氏は同紙に語った。

デクラーク財団のスポークスマン、デイブ・スチュワード氏によると、デクラーク氏はビザの発給に関し、南アフリカの大統領と外務大臣に懸念を表明したという。

「ビザが発給されなければ、デクラーク氏をはじめ他のノーベル平和賞受賞者も会議への参加を再検討するでしょう。それは、南アフリカにとってもワールドカップにとっても望ましいことではありません」とスチュワード氏は同紙に述べた。


(翻訳:パドマサマディ)