(2010年10月19日 日本経済新聞)
【北京=尾崎実】中国青海省黄南チベット族自治州で19日、チベット族の高校生数百人による抗議デモが起きた。地元住民によると、生徒らは学校側がチベット語の授業時間を減らしていることに反発。「チベットの文化を守れ」などと叫びながら市内を行進した。
同自治州では2008年3月のチベット騒乱の際、僧侶らによる数百人規模のデモが数回発生。地元警察当局が一帯の警備を強めている。
中国政府は周辺自治州などに多額の財政投資を続け、経済発展を支援しているが、民族文化を無視した性急な開発に対するチベット族住民らの不満が根強い。