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中国政府によるチベット監視強まる:ハイテク監視の壮大な計画

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2019年4月1日

長きにわたりチベット情勢を注視してきたチベット学者クロード・アルピによると、中国政府はチベット人を技術的に締め付けるべく、ビッグ・データを活用する動きを加速させている。これまでも、チベット人を締め付けるべく、空には網が張られ、地上には罠が仕掛けられていた。そして、今、ビッグ・データや人工知能を使った取り締まりが始まることにより、取り締まりは幅広く、厳しく、よりデジタル化されたものとなる。

チベット全土に21,000人以上の役人が配備されている。役人は、チベット人の動きや意見を監視することにより、チベット人の声や遺伝情報のデータを集めている。これにより、中国共産党はさらに洗練された監視戦略を行うことが可能になる。

これらの近代的な監視システムは、外国人観光客をも対象にしている。ラサには、チベット大学と北京を拠点とする网智天元科技股份有限公司が共同で設立したビッグ・データ・センターがある。

このビッグ・データ・センターには、観光客の監視以外にも重要な役割がある。環球時報の中で、网智天元科技股份有限公司の王升副支配人は次のように述べている。

「リアルタイムの監視により、社会にとってマイナスの出来事を政府に報告することができます。」

ビッグ・データ・センターは、チベットを大規模監視することにより、2つの役割を担っている。

これに加え、ラサでは、タクシー200台にもリアルタイム監視技術が最近導入された。これにより、チベットを旅する外国人旅行者に対する規制や監視も強まることになる。

環球時報の中で、ある会社の副支配人の Cui Shaoyou は次のように述べている。

「リアルタイム監視技術を搭載したタクシーが試験走行を行っています。1か月間の試験走行の結果を見て、その後、タクシーの数を増やし、他地域にもこの戦略を拡大していきます。」

首都ラサでの監視カメラ

彼の発言は、このタクシーがチベット全土に広まることを示している。

ラサには、最近、3つの5G基地局とデータ・バンクが建設された。これにより、ライブ・ストーミング配信、データ蓄積のためのリアルタイム監視技術の使用が容易になる。最近、ウイグルで監視下にある260万人分のデータが流出したが、データベースが中国当局により使われる可能性がある。

上記のような技術開発がチベットで行われていることを鑑みると、チベット人と観光客の安全という名目で、歩容解析を含む新たなセキュリティ装置や人工知能がチベット全土にまもなく導入されると思われる。

端的に言うと、チベット人は、中国の壮大なハイテク監視計画という名の実験室のラットにされている。


(翻訳:亀田浩史)