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中国当局がディル郡でチベット人僧侶を逮捕

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(2014年7月15日)

ダラムサラ:チベット仏教の高僧で仏教学者のチベット人テンジン・ルンドゥプ氏が5月に中国警察当局に身柄を拘束され、現在も消息が不明であると、ダラムサラに拠点を置くチベット人権保護団体が伝えている。

チベット人権民主化センターによると、チベットの那曲(ナクチュ)県ディル郡レンチュ郷のゴム・ゴンサル僧院で、ルンドゥプ氏がシャグチュ村の住民にチベット語と民族の現状について講演を行っていたところ、警察官がルンダップ氏を逮捕した。

ルンドゥプ氏がゴム・ゴンサル僧院から連行されたのは水曜日である。水曜日はラカル(白い水曜日)と呼ばれるダライ・ラマ法王の吉日であり、2008年のチベット騒乱以降チベット人の民族意識を守るための祝いの日である。ただし5月のどの水曜に拘束されたかは明らかになっていない。

チベット仏教学者でもあるルンドゥプ氏はチベット人たちに仏教を説き、争いを仲裁、菜食主義を提唱していた。また、チベットの民族意識を守ることが必要だと熱心に説き、地元の尊敬を集めていたと伝えられている。

ルンドゥプ氏は昨年、中国の鉱山開発への抗議を指揮したとして、中国警察当局から継続して監視されていた。

ルンドゥプ氏の消息は現在も不明。中国地方当局は逮捕の理由について、ルンドゥプ氏が昨年の鉱山開発への抗議活動に参加したなど中国政府に対して違法な活動に携わったためということのみ説明しているが、それ以外の情報は公開していない。


(翻訳:植林秀美)