1999年10月22日
読売新聞
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英国を訪問した江沢民・中国主席が21日夜、在英大使館で開いた答礼夕食会にチャールズ皇太子が欠席、英主要紙は22日、中国の人権問題抗議の意志表示のためと報じた。
「ボイコット」を一面トップで報じたデイリー・テレグラフ紙によると、チャールズ皇太子は1991年にチベット仏教指導者、ダライ・ラマと初めて会い、その人柄に魅せられ、5ヶ月前にも、政府の会見を控えてほしいとの勧告を無視してダライ・ラマと会ったという。
英国側は19日にエリザベス女王主催の主席歓迎夕食会を開き、皇太子は出席したが、報道によると、皇太子は女王に迷惑をかけたくなかったから出席したという。
今回の欠席に関して、皇太子のスポークスマンは、21日夜は「個人的な約束があった」と説明、人権問題とは関係ないことを強調した。しかし、人権団体側は、主席に抗議しているのは単にデモの参加者だけでないことを示したと、この欠席を歓迎している。
18日から始まった主席の英国訪問は行く先々で人権団体の抗議行動に遭い、中国側スポークスマンは21日、警備の不十分さを指摘、不快の念を示している。