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中国、チベット投資拡大 – 2000年方針 民族摩擦の緩和図る –

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2000年2月1日
北京(産経新聞)

新華社電によると、中国チベット自治区での今年の固定資産投資総額が、1999年自治区総生産の6割弱に相当する60億元(約760億円)に達する見通しとなった。反体制派の摘発強化とともに、経済発展支援による人心掌握をチベット政策の柱とする中国政府は、巨額の資金投入で、チベット民衆内の政権支持層を広げていきたい考えだ。

60億元という金額は、史上最高だった昨年の約49億元を大きく上回り、全国各省が1994年から実施してきたチベット支援プロジェクトの総額約40億元もはるかにしのぐ。その多くは、道路整備、空港整備、送電施設建設など中央政府のインフラ整備費が占める。

今年の投資は、第10次5か年計画(2001年− 2005年)の目玉となる「西部大開発」の助走にもなる。

中国政府は同計画期間中、チベットの道路建設だけで100億元を投入する予定という。

チベット投資の大幅増は、江沢民国家主席の意向を反映したもの。江主席は昨年秋、「少数民族地域の発展加速」の重要性を強調。関係部門に対し、少数民族地域開発の資金拡大を指示していた。