(2008年11月27日 Phayul.com )
中国政府は、ダライ・ラマとニコラ・サルコジ仏大統領の会談が計画されていることを理由に、今度の中国-欧州連合(EU)首脳会議参加を取りやめざるを得ない、と発表した。
中国外交部の秦剛報道官は木曜、外務省のWebサイトに掲載された声明の中で、サルコジ大統領の決定は「EU-中国首脳会談に欠かせない良好な関係を壊し、期待される結果を得ることができなくなった」と述べた。
秦報道官はまた、「我々は、少しでも中国分裂を狙った活動を行う余地のある、ダライの外国訪問に断固反対する。我々はいかなる形でも、海外の指導者達がダライと接触を持つことに断固反対する。」と述べている。
首脳会談の中止は、主催国となる予定であったフランスから水曜にはじめて発表されたが、北京政府がどこまで1989年度ノーベル賞受賞者であるダライ・ラマを国際的に孤立させようとするかを知る劇的な例となった。
中国の温家宝首相は、月曜にフランスのリヨンで行われる予定だったEU-中国首脳会談に出席することになっていた。
フランス政府のリュック・シャテル報道官は水曜、中国側の怒りにかかわらず、チベット人指導者とフランス大統領の会談は行われる、と述べた。
北京政府はダライ・ラマを、チベットを中国から分離させようとしていると非難し、彼の訪問を受け入れる国々に常に反対している。中国は1949年、仏教徒が多数を占めるヒマラヤの国チベットを占領するため、軍隊を送り込んだ。
ダライ・ラマは、北京政府が容赦なく中傷を試みているにもかかわらず、亡命チベット人達の間でも、チベットにいるチベット人達の間でも、深く崇敬されて続けている。