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ニュージーランド チベット問題の件で中国を冷遇

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2002年3月20日
ウェリントン(ザ・マーキュリ)

2国間の公式外交協定が30周年を迎えたばかりであるが、ニュージーランドはチベット問題に関して、中国に毅然とした態度を示した。

中国はダライ・ラマを中国政府を侵害する政治的ロビイストだと警告していたものの、 ニュージーランドのフィル・ゴフ外務大臣は同職にあたる中国の唐家セン外交部長に、チベットを亡命した精神的指導者の彼と今月5月の訪問の際に会合を行う予定であると告げた。

ニュージーランドは、過去のダライ・ラマ訪問の際にも中国側の抗議を押しきり、国会議員が会合を断行した経験がある。

ゴフ外務大臣が唐外交部長にダライ・ラマとの会談を予定していることを告げたのは、2時間にわたる会談後のことであった。また、彼の滞在時期に海外公務がなければヘレン・クラーク首相も会談に加わる予定であることも付け加えた。

これに対し、唐家セン外交部長は次のように述べた。「ニュージーランドは彼をチベッ ト仏教の精神的指導者であるとの見解をもっている。しかし、我々は彼のことを海外の陳述活動に長けていて、自らの政治理論を売り込み母国分離を企てる政治的亡命者であると考えている」

また、中国はこの国の他の州に対し、外務大臣らとダライ・ラマの会合に合意しないよう求めている。

一方で、「前回と同様に今回の会合も断行する」と発言したゴフ氏は記者団に対し次のように続けた。

「我々はダライ・ラマを政治的指導者というよりむしろ、宗教の精神的指導者として認識している。よって、彼のニュージーランド訪問は実現させる」

ダライ・ラマのウェリントン到着は5月27日の予定である。

唐家セン外交部長は、オークランドにある中国領事館の前で法輪功の信者が現在も抗議を続けていることに対し懸念を示したため、ゴフ氏は、抗議の自由はこの国の重要な新法であると助言したとのことだ。これに対し、唐氏はニュージーランドに信者の取 り締まりを要求することもなく、昨日のキャンベル訪問の時のように、法輪功の活動 を「正真正銘邪悪な組織だ」と形容することもなかったとのことだ。