(2011年10月17日)

2008年の蜂起以降、チベット本土の状況は悪化傾向にあります。とりわけ今年3月以降は、中国によるチベット占領と抑圧を許しがたいと考える若者による焼身自殺が相次ぎ、事態は緊迫の度を増しています。
本土のチベット人は政治的抑圧、文化的同化政策、経済的疎外、および環境破壊に反対するために、こうした過激な行動に駆り立てられています。
今年焼身自殺を行った7人の若きチベット人僧侶のうち、以下の4人が死亡しました。
- ロブサン・プンツォック(チベット北東部キルティ僧院の僧侶) 2011年3月16日死亡享年21歳
- ツェワン・ノルブ(チベット東部ニーツォ僧院の僧侶) 2011年8月15日死亡 享年29歳
- カイン(キルティ僧院の元僧侶) 2011年10月7日焼身 8日死亡 享年18歳
- チョーペル(同上) 2011年10月7日焼身 11日死亡 享年19歳
- 残りの3人、ロブサン・ケルサン(18歳)、ロブサン・クンチョク(19歳)、ケルサン・ワンチュク(17歳)の容態は依然、不明です。
チベット亡命政権は、3人の居場所と安否について深い懸念を持っています。
われわれは、死亡したチベット人および、民族の権利のために声を上げ、投獄された全てのチベット人に連帯を表明します。
われわれは国連と世界中の自由を愛する国々と人々に、重大な段階を迎えているチベット人に対し支援と連帯を表明してくださるよう要請します。
チベット本土には実質的に戒厳令が敷かれており、焼身自殺が増えています。国際社会はチベット人と中国人双方の利益のために、対話による自由の回復とチベット問題の解決にむけて中国政府が動くよう、圧力をかけるべきです。このためにまず、国際社会とメディアがチベット本土に代表団を送り、現地の状況を実地調査しなければなりません。
チベット亡命政権の内閣と議会は本土で深まる危機を広く知らしめるため、インド国内および世界で共同イベントを開催していく計画を立案しました。
自由世界のチベット人、およびチベット・サポーターの皆さんは自らの住んでいる場所で、本土の状況を知らせるイベントを開催してください。こうしたイベントは、平和的で、尊厳のあるもので、現地の法規制を守るものでなければなりません。
2011年10月19日、チベット亡命政権は終日法要を行い、本土のチベット人への連帯を示すため、すべての亡命チベット人に断食を呼びかけました。
チベット本土の兄弟姉妹よ、私たちはあなた方と同じ夢の実現に向けて頑張っています。そして、あなた方の犠牲の苦しみを分かち合っています。
2011年10月17日
チベット亡命政権議会
チベット亡命政権内閣(カシャック)
(翻訳:吉田明子)