(2011年3月26日 東京)
東京の護国寺において3月26日、マグニチュード9.0の大地震と津波による犠牲者のご冥福と被災地の早期復興、そしてさらなる災害を防ぐことを祈念するための特別法要が、宗派を超えて平和を祈念し行動する僧侶・在家の会との共催で執り行なわれました。
法要を始めるにあたり、ダライ・ラマ法王日本代表部事務所代表ラクパ・ツォコよりご挨拶申し上げ、今回の法要は大震災の犠牲者のご冥福と早期復興、そしてさらなる災害を防ぐことを祈念して般若心経を唱えることが目的であること、さらには、この法要はダライ・ラマ法王が東日本大震災の被災者のために般若心経を10万回唱える法会をインドで行なわれたことがきっかけであることを説明させていただき、また、般若心経に対する理解を深めより多くの方々に般若心経を唱えていただけるようダライ・ラマ法王による般若心経の解説DVDを日本の寺院に配布する予定であることをお伝えさせていただきました。
護国寺の岡本貫主は、この度の大震災の犠牲者のご冥福と日常生活の早期復興を祈念する法要が執り行なわれるに到ったことへ謝辞とともに、「インドにおられるダライ・ラマ法王が、ダラムサラで被災者のための法会を執り行なってくださったことを心から感謝している」と述べられました。
チベット仏教僧であるアメリカ人医師のバリー・カーズィン博士は、参加者のために般若心経について簡単な解説をしてから、「仏教の教えのなかでも最も深い愛と慈悲を伝えているのが般若心経です。被災地で苦しんでおられるすべての方たちへの愛と慈悲を込めて般若心経を唱えましょう」と述べられ、さらに般若心経の起源と意味について説明されました。
広島の龍蔵院デプン・ゴマン学堂日本別院(文殊師利大乗仏教会)のチベット人僧侶がチベット語の般若心経を繰り返し唱えるのに参加者全員で合わせ、これに続いて、日本人僧侶と一般人参加者が般若心経を唱えました。般若心経が繰り返し唱えられるなか、参加者は順番に焼香をしました。今回の法要は、日本人僧侶、チベット人僧侶、一般の参加者など合わせて約200名で執り行なわれました。
宗派を超えて平和を祈念し行動する僧侶・在家の会の林代表は、被災した方々のことを案じ、その苦しみが緩和されることを真摯に願って集まった一般のチベット人、日本人に謝辞を述べられました。
最後に代表ラクパより参加されたすべての方々にお礼を申し上げ、 四十九日の法要が護国寺で執り行なわれる予定であることが伝えられました。
(翻訳:小池美和)