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チベット人がカルゼ、ナクチュ、マングラ、ガパで平和的抗議:16人が拘束

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(2009年3月15日 Tibet.net )

ダラムサラ:3月13日のチベットからの情報によると、5日に四川省のカルゼチベット自治区、カルゼ郡(中国名:甘孜)で平和的な抗議を行った尼僧1人と僧侶1人を含む4人のチベット人が拘束された。

中国の抑圧に対するチベット民族の蜂起50周年を迎えるにあたり、中国政府は大規模な自警武装集団をチベット全域に敷いており、宣告はされていないものの、チベットは事実上戒厳令下に置かれている。

3日の朝10時20分ごろ(現地時間)、カルゼのセンゴ町、シルダ村に住むペマ・ヤンツォというチベット人尼僧が平和的な抗議を行った。現地公安省の当局者が彼女の身柄を拘束したと情報筋は伝えている。

午後1時ごろには、3人のチベット人が同様の抗議を行い、リンチェン・プンツォク(15歳)、ツェリン・ダクパ(16歳)と僧侶、チョーニ・ギャッツォ(18歳)であると確認されている。3人は現在公安省に身柄を拘束されている。

ナクチュ郡のニマ町では、2月26日、太い青字で「チベットの独立」と書かれたスローガンが郡政府機関の建物の壁に見られた。公安当局は、近くにあるDrong Ngu寺とタナ寺の僧侶によるものとみている。僧侶らは集合させられ、壁に書かれた文字と比べるために筆跡のチェックを受けた。関係者筋によると、当局が犯人探しをするにあたり、周辺には緊張と厳しい規制が続いているという。

青海省(ツォンゴン)にあるチベット自治区からの情報によると、マングラ県(中国名:貴南)、Tharshul、スムド(中国名:同徳)の居住区やマングラ、ゴマンでの弾圧を強化するために、12日には武装治安部隊に新たに派遣部隊が追加された可能性がある。ルツァンやカグヤの寺院にはさらに軍隊が送りこまれ、弾圧が強化されている。

さらに、13日から70人以上の警備員が上記の地域や寺院を包囲し、私服の軍隊も多数配置されている。加えて、電話線が切断されたという情報もある。

10日夜、「チベットの独立」や「ダライ・ラマ法王のチベット帰還」と書かれた多数のスローガンが出回り、ナグパチベット自治県のゾルゲ(中国名:若爾康)にあるスムド寺や近辺に貼りだされたという情報もある。この事件後、スムド寺の僧侶らは中国警察より取り調べや厳しい尋問を受けた。

また、タクツァン・ラモ・キルティ寺には大規模な民兵組織が敷かれているという情報もある。厳しい制約のもと、僧侶らは寺院内に閉じ込められ、訪問者は許されていない。

一方、情報筋によると、3日から9日の間に拘束された9人のキルティ寺の僧侶のうち、確認されたGyatso Gurli、ジャムヤン、ウーサーの3人の老師は5日ごろ逮捕された。

ガパのゴマン寺で抗議をしていた3人の僧侶が逮捕されたという情報もある。セ寺では、未確定数の僧侶が拘束された。地域一帯に敷かれている厳しい治安対策のため、詳細はわかっていない。

ダライ・ラマ法王とカシャック(内閣)は、チベット内のチベット民族に、抗議活動に参加せず、無用な投獄や監禁、被害を引き起こすような行動は避けるよう訴えた。

昨年3月10日以来、チベット全域で抗議するチベット人に対する中国政府の非情な弾圧により、これまで220人以上が殺害され、1,294人が負傷した。

5,600人以上が現在もなお逮捕されたままであるか軟禁状態にあり、1,000人以上が依然として行方不明であるといわれている。


(翻訳:パドマサマディ)