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チベット亡命政権発表  ー チベットからのレポート(14)

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(2008年3月29日 チベット亡命政権)

以下は、チベット亡命政権が、信頼できる関係筋から入手した報告である。

2008年3月29日

■ 長引く弾圧の中、ラサで再び大規模な抗議行動が発生

午後2時頃、ラサのラモチェ寺院の前に、チベット人が集結し抗議行動を開始した。近くのツクラカン寺院(ジョカン寺)前や北京東通りでも抗議デモがはじまり、デモはすぐに数千人規模に膨れ上がった。

厳しい弾圧が長期に及ぶ中でおこった今回の抗議行動であったが、中国軍は武装車や戦車によって鎮圧したことが目撃されている。

中国当局は、チベット自治区などの地区で、「愛国再教育」の実施を強化している。
特に、チベット全土の寺院で、徹底した厳しい「愛国再教育」を行っている。

「愛国再教育」キャンペーンを実施するため、100人を超す役人が各地の県や郡に派遣された。

「愛国再教育」を大規模に展開するには役人の数が足りず、公安、人民解放軍、人民武装警察のOBにも協力要請が出ている。

当局は、公安、人民解放軍、人民武装警察のOBらに対し、僧侶の袈裟をまとって、各地寺院で「愛国再教育」授業を実施する「工作隊」を手伝うよう要請した。しかも、これの任務に参加した者には、年金その他の恩恵を増額するとも告げた。

しかし、公安、人民解放軍、武装警察のOBらはこの要請を辞退したと、信頼できる情報筋は伝えている。特に、僧侶の袈裟をまとうことには消極的であったという。

2008年3月28日

■ さらなる逮捕者
(Nyarong郡 (中国読: Xinlong), Karze “チベット自治県,” 四川省)

3月27日に2箇所の郡庁舎が放火された後、事件の現場の近くに住むチベット人の一段が拘束され、激しい殴打と尋問を受けた。

2008年3月27日

■ 中国、退役共産党員に対し、沈静化したラサのイメージづくりに手を貸すよう要請。
3月26日に関係省庁は、退役共産党員や役人に向けて、ラサのポタラ宮やツクラカン寺(ジョカン寺)などの聖地を訪問せよとの指令を出した。

中国当局がこうした動きをみせるのは、高まる一方の国際社会からの圧力と最近のデモに対する弾圧への非難を受けて、ラサの平和と安定をアピールすることが目的であるのは明らかだ。

■ 平和的なデモ行進の最中に、30人が逮捕される
(agchu郡(中国名: Naqu Chen), “チベット自治区”)

Zhejiang市場(Nagchu県でもっとも賑う市場の一つ)で、30人余りの人々が、自由を要求してデモを行なった。
デモが始まると、公安当局が即座に到着し、30人の抗議者全員が逮捕された。

抗議デモが完全に鎮圧された後で到着した武装警察は、市場の近くにいたデモと関係の無い学生グループまで逮捕した。学生は翌日解放された。

Nagchu県は、戒厳令下に置かれている。
現在、逮捕された30名の名前は明らかになっていない。
3月10日以前にも、Nagchu県には大規模な軍隊が配備されていたという。詳細不明。

■ チベット人に対する、強制的な愛国再教育の授業はじまる。
(riru郡(中国名:Biru), Nagchu県, “チベット自治区)

Driru郡のタルマ寺院に、中国政府の「工作隊」が、愛国再教育を施す目的で到着した。
授業において、僧院長のガワン・ギャルツェンは、チベット人の団結とダライ・ラマ法王の帰還を呼びかけた。さらに彼は、中国当局が強要している「愛国再教育」を拒否した。
寺院の他の僧侶、さらには一般市民も、ガワン・ギャルツェンに同調した
「愛国再教育」は失敗に終わったが、タルマ寺院はひきつづき厳重な締め付けが行なわれている。

・ベカー寺院 (Driru郡、Nagchu件、チベット自治区)
Driru郡のベカー寺院では、2007年12月に逮捕されたままとなっている5人の僧侶が解放されない限り、「愛国再教育」の授業は受けないと、僧侶達が訴えた。今のところ、「愛国再教育」授業の試みは失敗に終わっている。
ベカー寺院には、約300人の僧侶がいる。

・シャプテン寺院 (Driru郡、Nagchu県、チベット自治区)
中国政府の「工作隊」が、「愛国再教育」を施す目的で、Nakchu郡のシャプテン寺院に到着。その直後、大規模な軍隊も到着。「愛国再教育」の授業は、3月28日の深夜2時まで続いた。
Nagchu県では、地元の地元住民以外の滞在者は、県外に強制退去されられた。

※文中で使用されている地名につきましては、翻訳の時間的制約により、現地からのレポートのまま、ほとんどがチベット語地名の音読表記となっております。現在の正確な中国地名に置き換えておりませんことをご了承ください。