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チベット亡命政権内閣、内外のチベット人に向けて演説

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(2008年3月23日)

【ダラムサラ発】 中央チベット政府内閣(カシャック)の主席大臣サムドゥン・リンポチェは、内外のチベット人に向けた公開演説の中で、現在の危機に際し、団結してダライ・ラマの教えを強固に守ることが必要であると強調した。

大臣は次のように述べた。「我々は、チベットで行われている殺戮と暴行による弾圧をすぐにやめさせ、抗議行動に参加して逮捕されたチベット人が解放されるよう、国際社会に対し至急に訴える。」

さらに、チベット人負傷者のための医療援助と、食料および飲料水の提供を求めた。また、チベット内の状況を監視し、「国境なき記者団」が自由に出入りできるよう、独立した事実調査機関を送りこむための取り組みが必要だと語った。

大臣はチベット人たちに対し、チベット人と中国人、チベット人とインド人、チベット人同士といったチベット人社会に問題を起こし、その団結や努力を妨害しようとする中国政府の官吏や悪党に、引き続き警戒するよう訴えた。

大臣は、ダライ・ラマ法王の住むインドをはじめとする世界中のチベット人によって行われている活動は、その地域政府の法を犯してはならず、地域住民に迷惑をかけてはならないと強調した。

また、チベット人の行う取り組みや手段は、非暴力でなければならないと訴えた。

抗議行動をチベット人と中国人の共同体・派閥間の紛争であるとする中国側の偽りの発表に対し、チベット人は断固として声をあげなくてはならない、とつけ加えた。

大臣は、チベット人はチベット人全体の利益のため、可能な限り意義のある活動に従事するよう強調した。そして特に、弾圧の終わりとチベット人負傷者の早い回復のために、常に“ターラ菩薩のお経, 般若心経、オム・マニ・ペメ・フーム、パドマ・サンババの真言”を唱えるようつけ加えた。

大臣は、現在の危機的状況が長引くことに懸念を示し、チベット人たちに対し、正しい暮らしをし、無駄遣いをやめて収入の一部を蓄えることで、将来的により安定した生活をおくり、今後のチベット内外での福祉活動に貢献するよう訴えた。

大勢のチベット人の前で演説する内閣主席大臣サムドム・リンポチェ(右端)