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ダライ・ラマ法王の誕生日にチベット人と日本人が法王の長寿を祈る

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2019年7月6日
東京、日本

ダライ・ラマ法王日本代表部事務所が主催したダライ・ラマ法王の84歳の誕生日祝賀に参加したチベット人と日本人が法王の長寿と健康を祈った。

祝賀のメインゲストは、カルマ・ゲレク・ユトクチベット亡命政権宗教・文化大臣であった。

祝賀は、ダライ・ラマ法王の長寿と世界平和を祈る儀式で始まった。

「インドにあるチベット亡命政権、そして、世界中のチベット人を代表して、ここに集った皆さんを、心から温かく歓迎します。」 カルマ・ゲレク・ユトク大臣は祝賀に集った日本人に向けてこう語った。

大臣は、7世紀から続くインドとチベットの古くからの結びつきについて触れ、インドの指導者が忠実なチベット人学生に対しこの上ない愛情と思いやりを注いでくれたことが、人間と人間の理想的な結びつきにつながったと語った。
「インドはチベットの精神的な父となり、チベットはインドの精神的な子供になりました。」

「何世紀にもわたって発展を続けてきたインドとチベットの緊密な師弟関係は、純粋で、強く、他に類を見ないものとなりました。チベット仏教の歴史の抹殺を目論む1959年の国家の悲劇に見舞われるまで、チベットに伝わった仏教を12世紀もの間チベット人が無傷のまま守り続けることができたのは、インドとチベットの強固な結びつきによるものです。」

「日本はチベットから遠く離れていますが、共通の仏教の伝統のために、日本人とチベット人の間で、緊密で強固な相互の尊敬・友情・団結の精神が育まれてきました。」

「20世紀初頭には、公式・非公式両方のレベルで、日本とチベットの仏教の教師と生徒の交流がありました。」

大臣は、チベットの歴史の中で最も暗い時代の一つに、チベット人と文化を寛大に理解、協力、サポートしてくれたとして、日本政府、個人、関係組織に感謝すると語った。

大臣は、今度も日本からの支援を求めるとし、サポートは無駄にはならないと保証すると語った。

「私たちは、ダライ・ラマ法王の誕生日をより意義あるやり方で祝わなければなりません。最良の誕生日プレゼントは、思いやり、忍耐、親切心、思いやりを持った良き人間となることです。」

祝賀の前、大臣は、ダライ・ラマ法王日本代表部事務所を訪れ、日本在住のチベット人に対し、講話を行った。

「私たちは、この60年間、亡命先で非常に厳しい状況に直面する中、文化・言語・宗教を維持してきました。世界に大きな貢献ができるという事実を誇りに思うべきです。」

チベット問題が解決しないことに懸念を示しつつ、大臣は、アイデンティティを維持し、チベット人の自由を求める活動を弛まぬものにしていくことがチベット人の責務だと語った。

また、大臣は、僧侶になるチベット人の数が減少していることに触れ、宗教・文化省は、僧侶の数よりは、教育・健康・健全な育成に注力していると語った。

大臣は、チベット亡命政権が推進する 5/50 ビジョンの概要を説明し、チベット人のアイデンティティと活動を絶やさないようにする決意を強くしていくようチベット人に求めた。

「日本にいるチベット人には、勤勉さ、回復力、日本語など、日本人から学ぶべきことが身近にあります。」

この翌日、大臣は、日本人にチベット語・文化・仏教研究コースを提供している文化施設ポタラ・カレッジを訪ねる。


(翻訳:亀田浩史)