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ダライ・ラマ法王のニューヨーク講演に大聴衆


(2007年10月11日 AP)

(ニューヨーク)木曜、マンハッタンの大会議場は、2時間におよぶダライ・ラマ法王の集中講義を聞こうと詰め掛けた人々で、あたかも仏教徒の海と化した。

法王は講義の間中一切メモを見ることなく話し、唯一話を止めたのは、聴衆の目に喜びの涙が浮ぶ中、最後に一口紅茶をすすった時だけであった。

「チベット問題は正義の問題であり、立ち消えにさせることのできない問題です」「真実というものは、時が流れ世代が交代しようと消え去ることはありません」と、亡命中のチベット仏教指導者ダライ・ラマ法王は、ジャコブ・ギジャビッツ・コンベンションセンター(Jacob Javits Convention Center)で語った。

16日水曜日、72歳のノーベル平和賞受賞者ダライ・ラマ法王に、米国議会名誉黄金勲章(Congressional Gold Medal)が授与されたことを祝う式典が米国議会で開催される。この式典には、ホワイトハウスの発表どおり、ブッシュ大統領が出席するだろうとダライ・ラマ法王は語った。米国名誉黄金勲章は、過去にマザー・テレサ、南アフリカのネルソン・マンデラ大統領、ヨハネ・パウロ㈼世などが受賞している。

中国は、中国政府が分離主義者として非難している人物を米国が表彰することに対し「断固反対する」と発表した。

ダライ・ラマ法王はニューヨークの聴衆に対し、毅然とした口調で「中国は私たちを分離主義者だと呼んでいるが、私は彼らこそが分離主義者だと申し上げたい」と語った。

ダライ・ラマ法王は母国語のチベット語で話し、その内容は、そこに参加していたチベット人社会を取材しているレポーターによって通訳された。

今回でダライ・ラマ法王の話を聞くのは4回目だという89歳の車椅子の女性アン・フルバさんは、「とても満足しています。本当に祝福されていると感じます。私は今、死ぬことを恐れてはいません。きっと私は、次の世に生まれ変わっても、再び彼を指導者として仰ぐことでしょう」と語った。

チベット、インド、ネパール、モンゴルの仏教徒を含む数千人の人々が、ダライ・ラマ法王を目にするために会場を埋め尽くした。

「まるでインドのチベット人居住地に帰ってきたみたいですね」とダライ・ラマ法王が話しかけると、聴衆からは笑いが起こった。過去数十年間にわたりチベット人居住地は、中国の統制を逃れて亡命してきたチベット人にとって、故郷の役割を果たしている。

聴衆のほとんどがアメリカ人の支持者であった先のニューヨーク・イサカでの挨拶とは異なり、ダライ・ラマ法王は母国語で話をした。「法王の様子も、この前とはどこか違っていました。法王は、手を叩いて冗談を言ったり、リラックスしたご様子でした。」と、会に出席した著名なアメリカ人仏教学者のロバート・サーマン氏は語る。

午後のセッションの冒頭、ダライ・ラマ法王は誰がどこにいるかを当てるゲームをはじめたため、会場には笑い声が続いた。

「モンゴル人はいますか?」と、ダライ・ラマ法王は手を目の上に庇のようにかざしながら聴衆を見渡した。「ああ、あそこにいますね。」さらに、「70歳以上の人はいますか?」「何十人もいますね。」「50歳から70歳の人は?・・・30歳から50歳の人は?・・・30歳以下の人は?」明らかに、若者が大半を占めていたこともあって、ダライ・ラマ法王はチベットの歴史を詳細に語り始めた。特に、彼自身とその他大勢のチベット人の経験してきた困難について語った。

「私は24歳の時に、インドに亡命しました。そこで私と他の僧侶達は、生き延びるために必死の努力をしました。そして数世代におよぶ僧侶たちに教えを説き、修行をさせました。そして今、彼らは世界中に散らばっています。」とダライ・ラマ法王は語り、聴衆の中にその時の僧侶たちの顔を見つけて指差した。