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ダライ・ラマ法王「昨年の騒乱をうけ、中国によるチベット政策の変更に希望を抱いた」

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(2009年8月27日 Phayul )

ダラムサラ:ダライ・ラマ法王が「昨年のチベットでの抗議行動や騒乱をうけ、中国政府によるチベット政策に変化が現れるのではと希望を抱いた」と述べたとチベットの声(Voice of Tibet)によるラジオ放送が報じた。

74歳のダライ・ラマ法王は「昨年の抗議行動はチベット自治区のみならず、青海省、雲南省、甘粛省、四川省のチベット地域にまで及んでいました。ですから私は、中国がもっと現実的な対応をとるようになるのではないかと大きな希望を抱きました。」と話し、中国がチベットの現状を認め、いずれはチベット政策を転換させることを願ったと付け加えた。「しかし、そうはなりませんでした。その代わり、彼らはチベット人を弾圧するという暴力的な手段に出たのです。」とインド訪問中のダライ・ラマ法王は水曜日、ラダック地方のレー近くのチョンラムサールチベット子供村学校(Choglamsar TCV School)の校庭で、集まった1000人以上の人々に話した。

中国語で書かれ、チベット民族を支持する内容の680もの記事や随筆がインターネット上にあるのを知っているとも述べ、チベットにおける中国政府の政策を批判した。

中国人作家や有識者によって書かれたこれら全ての記事はチベットを支持する内容であるとし、「そのうちのいくつかには、チベット民族が中国からの独立を求める権利があるとすら書かれていました。」と述べた。

1989年にノーベル平和賞を受賞したダライ・ラマ法王は、中国のリーダーたちの中には、新疆ウイグル自治区における最近の民族間の緊張をうけ、少数民族に対する中国政府の政策に変更を求める者もいると話している。

ダライ・ラマ法王は8月29日にラドカ視察を終え、台湾を訪問する予定である。台風8号によって被害を受けた7つの自治体の首長らが、犠牲者やその家族らを慰めるためにダライ・ラマ法王を台湾に招待していたのだ。8月31日から9月4日まで台湾に滞在する間、ダライ・ラマ法王は演説を行い、台風によって被災した地域を訪問することとなっている。

ダライ・ラマ法王による過去2回の訪台時(1997年3月と2001年4月)、現在の与党である国民党の親中的なアプローチに対し、より敵対的な意見を主張する民主進歩党が政権の座にあった。中国政府は、過去の訪台を「台湾と中国を分裂させるための策略」としてダライ・ラマ法王や台湾を激しく非難した。今回の訪台予定に対する中国からの非難はまだ聞かれないが、分析専門家らは馬英九総統が数日中にも中国政府に非難されるであろうと考えている。


(翻訳:櫻木晴子)