2015年11月13日
インド、デリー
インド、デリー
ダライ・ラマ法王は、ノーベル平和賞受賞者仲間のアウン・サン・スー・チー氏が率いる国民民主連盟(NDL)がミャンマーの総選挙で圧勝したことを祝し、書簡を送られた。その中で法王は、次のように述べられた。
「この勝利は、ミャンマーの人々があなたに信頼を寄せているしるしであり、あなたなら彼らの願いや志を現実のものとすることができると確信したからなのです」
「今回の選挙は、ミャンマーにとって歴史的な節目となりました。ミャンマーには、民主主義が花開くことを願う計り知れない善意や世界的規模の支援があります。私は、これにかかわるすべての人々が、平和と和解の精神においてこの好機を最大限に活かすものと確信しています」
また法王は、おふたりが以前会われたときに、ミャンマーのイスラム教徒の状況を含め、ミャンマーが直面しているいくつかの問題について話し合われたことにふれて、次のように記された。
「仏教徒の仲間として再度お呼びかけしたいことは、社会のあらゆる人々に手を差し伸べていく必要があるということです。異なる宗教を信心する国民同士が、互いに近しい関係を築いていく必要があるのです。これを現実のものとすることができれば、世界中が善意と敬意を寄せるだけではありません。これは、国を前へと推し進めるための現実的で正しい方法でもあるのです。とりわけミャンマーにとっては、これが最善の方法であると思います」
法王は結びに、アウン・サン・スー・チー氏の友情に対する感謝の言葉を添えられた。そして、スーチー氏の健康を願われるとともに、ミャンマーの発展と国民の繁栄のためにこれからも強靭な意志をもって数多の困難を乗り越えていくことができるよう祈念された。
(翻訳:小池美和)