(2009年1月21日 Phayul.com )
インド、チェンナイ(マドラス):チベット仏教最高指導者のダライ・ラマ法王は20日、アメリカ合衆国第44代大統領に就任したバラク・フセイン・オバマ大統領に祝意を表した。
この日、ダライ・ラマ法王は、国際的なチベット文化施設として南インドに新しく創設されたチベット館の落成式に参加。「オバマ大統領に心からお祝い申し上げ、前途を祝したい」と語った。
ダライ・ラマ法王は、11月の選挙当選を祝してオバマ氏に送った書簡のなかで、「アメリカの人民が、アメリカが持つ多様性、そして頂点に登りつめる可能性をだれもが与えられているというアメリカの基本理念を象徴する人物を大統領に選んだことに勇気づけられた」と伝えている。
オバマ大統領の就任式はアメリカにとって誇るべき瞬間であり、世界中の人々によって称えられるに違いないが、73歳のダライ・ラマ法王は、オバマ大統領への祝状に次のように書いている。
「アメリカ合衆国の大統領として、これからたくさんの難題に立ち向かっていかれることでしょう。しかし同時に、人間としての基本的要求を求め、もがき続けている何百万人もの人々の生活に変化をもたらす機会も多々あるかと思います。苦しい状況におかれている自国の人民はもちろん、すべての国の人々のことを念頭において取り組んでいく必要があります」
ダライ・ラマ法王は1989年にノーベル平和賞を受賞、オバマ氏には2005年に開かれた上院外交委員会の行事において面会している。
ダライ・ラマ法王は19日、インド南部カルナタカ州グルバルガにある仏教寺院において、仏像の除幕式を執り行なった。何千もの群集が、「南無帰依仏」を念じる轟きのなかで巨大なスクリーンに映し出される儀式の模様を拝した。
この儀式は巨大な中央ホールで行なわれたが、インドの宗教家でアート・オブ・リビングの創設者であるシュリ・シュリ・ラビシャンカール師がダライ・ラマ法王を場内に先導、儀式に列席した。
ダライ・ラマ法王は21日には、マドラス大学において演説を行なう。
(翻訳:小池美和)