(2006年1月10日 Tibet.net )
(ダラムサラ)ハインリヒ・ハラー氏の逝去にあたって、ダライ・ラマ法王はハラー婦人に宛てて、つぎのように哀悼の意を述べた。
「私の友人、ハインリヒ・ハラー氏の訃報を受け、悲しみの念に堪えません。奥様、そしてご家族の皆様に、衷心より哀悼の意を捧げます。私は悲しみに暮れています。なぜなら、ハインリヒ・ハラー氏は私個人の友人であり、私に英語を教えてくださったのもハラー氏だったからです。ハラー氏は、オーストリア人の英語の先生でした。 ハラー氏にはじめてお目にかかったのは1949年でした。未知の世界からやってきたハラー氏から、私はさまざまなことを学び、とりわけ、彼の出身地であるヨーロッパについては多くのことを学びました。 『セブンイヤーズ・イン・チベット』というあまりに有名な本と講演活動を通して、チベットとチベット人への社会的関心を喚起してくださったハラー氏にたいする感謝の念はことばに尽くせませんが、この場をお借りして、心より深くお礼申し上げたく存じます。ハラー氏がチベット人に寄せてくださった敬愛の情は、だれの目にも明らかです。 まだ自由であったころのチベットで7年間もの日々を過ごすという貴重な体験をした、西洋の、忠信の友を失ってしまったことを、チベット人は嘆き悲しんでいます。われわれチベット人は、ハインリヒ・ハラー氏への想いを、これからも胸に抱きつづけます。 あなたとご家族のために、心より祈りを捧げます」 |
2006年1月10日、10万人の人々にカーラチャクラ灌頂を伝授中のアマラヴァティーより、ダライ・ラマ法王はこの追悼メッセージを送った。