2016年3月2日
ダラムサラ
メディアの報道によると、2009年からチベットで連続して起こっていた焼身自殺抗議は、しばらくの間、沈静化していましたが、2月29日に(中国の四川省に併合された)新竜県カンゼ郡において、若いチベット僧が焼身自殺抗議を行いました。
レツショカ・アリャリン僧院の僧侶、カルサン・ワングドゥは中国政府に抗議の意を示すため、午後4時ごろ彼の所属する僧院の近くで自分自身に火を放ちました。
メディアの報道は、ある情報源によると「彼はチベットの完全な独立を求めるスローガンを提起しました。」と伝えました。さらに、「通りがかりの人々が火を消し、彼を病院へと運ぶのを急ぎました。しかし、彼は搬送中に死亡しました。」と伝えています。
ワングドゥの父親はソトゥラ、母親はウルギェン ドルマです。
2016年最初のこの焼身自殺を含め、2009年以来チベット内で起こった焼身自殺は143件に達しました。この143人中、124人が死亡、その他の状況は不明、または重症です。(ファクト・シート参照)ほとんどの焼身自殺が、中国政府に対してダライ・ラマ法王のチベットへの帰還とチベット人の自由を容認するよう求めています。
中央チベット政権は、中国政府に対してチベット人達を焼身自殺にまで追い込んでいる根本的な原因に対処するよう繰り返し促し、また同時に、チベット人に対しては彼らの苦悩を表現するために、焼身自殺のような極端な行動に訴えないように呼びかけています。
(翻訳:ガン・キー)