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文化人放送局パネルディスカッションで「チベット問題」

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2021年3月22日
日本、東京

チベット問題のパネルディスカッションに登壇した、ダライラマ法王日本代表部事務所 代表ツェワン・ギャルポ・アリヤ氏(写真はスクリーンショット)

ダライラマ法王日本代表部事務所 代表ツェワン・ギャルポ・アリヤ氏は、3月20日、「チベット問題」をテーマにした、文化人放送局のパネルディスカッションに招待された。パネリストとして、衆議院議員の長尾たかし氏、作家で元通訳捜査官の坂東忠信氏、中野区区議会議員の吉田康一郎氏が登壇し、モデレーターは、政治評論家の加藤清隆氏が務めた。

質疑応答も含め約1時間、チベット問題について議論が交わされた。日本人パネリストらは、チベット民族の自由と正義のための闘いへサポートを表明した。

アリヤ氏は、1960年代の文化大革命の時代と類似するというチベットの現状について語った。チベット高原の武装化についても言及し、深刻化する人権侵害そして、信教および文化の自由の侵害についても語った。

チベットにおける焼身自殺に関する質問に対して、アリヤ氏は、2009年から155人以上の人々が、中国政府の抑圧的な政策に抗議するため、そして、チベット自治区に住むチベット民族の差し迫った状況への支援を国際社会へ訴えるために、焼身自殺していると回答した。厳しい圧政が続くチベット自治区において、チベット人に残された唯一の抗議手段が焼身自殺となっている。2015年に起こった26歳のシュルモ氏の焼身自殺の事件においては、昨年1月に報道された。発生から約5年経過していた。

「中央チベット政権は、焼身自殺を阻止しようとしている。しかし、中国政府の弾圧的な政策は、このような極端な手段に走らせてしまうほどチベット民族を抑圧してきた」と付け加えた。

パネリストらは、次期ダライ・ラマの化身認定問題とパンチェン・ラマの強制失踪事件について議論した。アリヤ氏は、ダライ・ラマ15世認定への干渉など、中国によるチベットの宗教文化への政治的介入に言及した。そして、中国共産党指導部が、いかにして当時6歳であった若いパンチェン・ラマと両親、そして教師らを一斉に誘拐したかも語った。パネリストらは、チベット民族との連帯の意思を表明し、焼身自殺問題、化身認定問題、そしてチベット高原の武装化においてはさらに世論の注目を集めるべきだと結論した。

アリヤ氏は、超党派の日本チベット国会議員連盟と日本政府の継続的した支援に感謝を述べ、アメリカ合衆国のチベット支援法と同様の法案提出を内閣に求め、ディスカッションは終了した。


(翻訳:のぶこ)