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屈のイスラエル国会議長、ダライ・ラマ法王を迎える

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1999年11月26日
イスラエル(AP通信・ジャパンタイムズ)

イスラエル国会議長は、李鵬との会談をキャンセルにすると中国から牽制されていたが、11月24日、チベットの自治を求めるチベットの精神的指導者ダライ・ラマに会った。

イスラエル国会議長のアブラハム・バーグは、イスラエル駐在中国大使館からの圧力にも、「中国共産党ナンバー2の李鵬との会談をすぐに控えながらダライ・ラマと会うのはイスラエルと中国との関係を損う」と強調したイスラエル内閣の大臣らの圧力にも屈しなかった。イスラエルの公式筋によると、中国全人代の議長、李鵬は、ダライ・ラマを歓待したと憤慨し、バーグとの会談をキャンセル、11月25日から始まったイスラエル訪問の5日間の日程を変更した。

バーグは、中国側からの圧力について、中国からチベットの自治を求めて非暴力の活動を続けノーベル平和賞を受賞したことのある仏教の指導者をイスラエルが歓迎するのを阻むことなどできないと述べた。

「一方では、イスラエルは、中国との商業、文化、教育、様々な分野での交流を図らねばならない。他方、イスラエルは、ダライ・ラマのような人々が認める人物との外交や国際社会における価値を向上させていかなければならない」とバーグ。

イスラエルは、兵器産業分野において中国との取引を拡大することを見越している。その中国は、1950年、チベットを占領した。イスラエルは、最近、2億5千万ドルのレーダーシステムを中国に売却する予定であることを発表したが、中国はこの取引について否定。

イスラエル政府の高官たちは、これまでダライ・ラマとの公式会談を避けていたが、イスラエルの文部大臣、ヨッシ・サリッドもダライ・ラマの平和への努力に敬意を表し、24日の会談に臨んだ。

チベット亡命政権を率いるダライ・ラマは、イスラエル訪問について、異宗教間の会議に出席するための宗教的なものであり、政治的なものではないと述べた。