チベットの核

局地的な影響

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チベット高原に投棄される核廃棄物は、住民たちの生命とその環境衛生に、短期間のみならず半永久的に直接影響を与える。

例をあげると、ウラニウムの半減期 (放射線の量が半分まで減るのにかかる時間) は、45億年にも及ぶ。そのため、有害な放射線にさらされることは、健康を半永久的に損なうことを意味し、癌、白血病はもちろん、その他さまざまな致命的な病気が引き起こされることになるのである。放射線の影響は、活動中の細胞に含まれるDNAにも及び、その結果、遺伝的な疾患や奇形などが人間そして動植物の範囲で何世代にもわたり引き継がれることになる。

ウラニウムの核分裂は、ストロンチウム、セシウム、バリウムなど、その他の多くの放射性同位体を生成する。このような不要な生成物には、ストロンチウムとセシウムの放射性同位体の影響で、およそ600年間にわたって放射性物質が残存するため大変危険な状態が続く。プルトニウムとその他の物質には、百万年もの間、放射能が残存することになるのだ。プルトニウムは、たとえ少量であっても、癌、または人間の遺伝子上の損傷を引き起こす。大量のプルトニウムとなれば、放射能による疾患、死亡を招くことになる。プルトニウムは発癌性が大変高い物質であるため、500グラムのプルトニウムを世界中に均等にばら撒けば、地球上の全人口が癌にかかってしまう。このような放射性廃棄物を安全に処理する方法は、世界中の科学者が今日でも解決できない難問の一つとなっている。


チベット亡命政権情報・国際関係省環境開発部(EDD)発行
「グリーンチベット」1998年ニュースレターより

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