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台湾訪問は「全くの非政治的なもの」とダライ・ラマ法王

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(2009年8月30日 Phayul.com )

ダラムサラ:ダライ・ラマ法王の訪台が純粋に宗教的なものであるとする台湾の立場を、ダライ・ラマ法王があらためて明言したとフランス通信社(AFP)が報じている。

ダライ・ラマ法王は日曜日に台湾へ立つ前、台風8号に襲われた結果670名が死亡し、中国が離反している省とみなしている台湾を訪問する「道徳的責任がある」と述べた。

ダライ・ラマ法王は台湾TVBSテレビの番組中の映像で、「私はこの訪問が全くの非政治的な性質のものと認識しています。彼らは私が立ち会うことを願い、台湾への訪問を依頼してくれました。その招待に応じることは私の道徳的責任なのです」と話した。

中国政府は木曜日、ダライ・ラマ法王の訪台を許可した台湾の馬総統の決断を糾弾し、「いかなる形式、立場であれ」、ダライ・ラマ法王の招待には「断固反対」であると述べている。

また、中国・国営新華通信社は「ダライ・ラマ法王は純粋な宗教的人物ではない」という国務院台湾事務弁公室のスポークスマンによる言葉を引用した。

AP通信によれば、2001年4月に台北市長としてダライ・ラマ法王と会合を行った馬総統は、台風8号による苦痛を和らげる助けになるかもしれないとしてダライ・ラマ法王の訪台を許可した。しかし、今回の訪台時は会合を行わないとしており、中国をさらに苛立たせるのを回避しようとする思惑が見て取れる。ダライ・ラマ法王は台風に襲われた7つの自治体の首長から招待を受けていた。

9月3日まで台湾に滞在する間、ダライ・ラマ法王は演説を行い、犠牲者の遺族を慰めるための活動に従事する。

ダライ・ラマ法王による過去2回の訪台時(1997年3月と2001年4月)、親中的なアプローチをとる現在の与党・国民党とは対照的に、中国からの完全な独立を切望する民主進歩党が政権の座にあった。


(翻訳:櫻木晴子)