「テールズ・オブ・テラー チベットでの拷問」 1999 TCHRD発行

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冷気・熱気への身体のさらし

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ラギャ僧院 の修道僧ロプサン・ダルゲイ(97年4月にチベットを脱出)

「私が今まで体験した拷問の中でもっとも酷かったのは、両手に手錠をかけられたまま熱い煙突に固定され、まる1日中、水も食べ物も与えられず放置されたことだ。焼けつくような煙突の熱で全身は水ぶくれ状態になった。体にできた水泡から水が流れ落ち、全身の傷が極度の発汗のためにひりひり痛む。夜になってやっと、看守が手錠をはずしにやってきた。 その時にはもう、履いていた長靴は汗ですっかり満たされていた。」

冬の間、囚人たちは、厳寒や雪の降る中、裸あるいは薄い衣服だけで丸1日たたされることもある。ラサでの冬の気温は平均0〜マイナス13℃になる。西方や北方では、気温は氷点下数十℃までさがることもある。苦痛を増加させるために、拷問者は囚人たちを裸でたたせて冷水を浴びせることもある。独房のなかには、極端に寒くなるように工夫を凝らしているものもある。

熱にさらすことも頻繁に行われる。囚人たちは暑い日差しのもと、非常に暖かい洋服と毛の帽子をかぶって何時間も外にとどまらされる。その他、暑くなっている煙突に囚人を直にくくりつけて焼いたり、たばこで焼く、赤唐辛子を焼いている火の上にぶらさげるというものもある。