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中国当局がチベット北東部アバ地区の僧侶達に新たなハンドブックを配布し、平和な抗議活動に対して警告

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2016年8月22日
ダラムサラ

中国当局は中国の四川省アバ郡地方にあるキルティに対して新たに配布したハンドブックで、平和的な抗議活動やチベット内部情報の海外への提供は厳密に罰すると警告した。

2016年7月28日、アバ地区の中国当局はハンドブックを配布し、その内容において、いかなる平和的デモ行進、焼身自殺、ダライ・ラマ法王の肖像使用などの全てが社会的な不安定をもたらす行為に当たるとして警告した。

僧侶たちに配布された別のハンドブックの規定では、国家機密の漏洩、不法な宣言、及び外部の世界に情報を漏らした場合は分離主義を活動する者とみなすと警告した。

チベット語と中国語で書かれた2カ国語のハンドブックはキルティ僧院(Kirti Monastery)の全ての僧侶に配布され、僧侶達はハンドブックの規定を遵守するよう厳密な指示を与えられた。

また、中国当局はアバ地区にある全ての僧院の代表者たちを集めて会合を行い、それぞれの僧院の関係者に対してハンドブック内容を遵守よう指示した。

チベット内部のチベット人は、チベット人に対する残忍な弾圧を正当化するために行う中国政府の策略の一つとして受けてとめている。

2009年以来チベット全地域では、中国政府の厳しい弾圧政策に抗議し、これまで144人のチベット人が焼身抗議を行っている。焼身抗議の多くはアバ地区のキルティ僧院の僧侶達である。

しかし、中国当局は焼身抗議を行ったその家族に対して抑圧と厳しい罰則を科している。

昨年8月、中国人裁判所は妻のクンチョク・ワンモ(30才)を殺害したという冤罪でドルマ・キャプ(32才)に終身刑を言い渡した。ところが、実際には妻のクンチョク・ワンモ(Kunchok Wangmo)は中国政府の厳しい弾圧に対する焼身抗議を行って死亡していた。

同様に2011年3月16日、中国政府の厳しい弾圧を非難し焼身抗議を行ったプンツォク(Phuntsok)の叔父、教諭ロウサン・ツゥンドゥ(Lobsang Tsundue)に対しても、中国当局は濡れ衣を着せて懲役11年を宣告している。