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中国当局、8人のチベット人僧侶を逮捕

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2000年6月1日
北京(AFP通信)

1日(木)、北京政府がレティン・リンポチェの転生者と認定した2歳の少年を殺害する策略を企てたとして8人のチベット人僧侶を中国当局が逮捕した、とTCHRDは報告した。

逮捕は5月17日で、同日にチベットのレティン僧院では北京政府の不当な認定に対する抗議デモが起こった、とTCHRDは付け加えた。

この抗議デモは、最近ネパールに亡命してきたチベット人僧侶によって伝えられた。

逮捕された8人の僧侶は、タクツェ、あるいはグツァ刑務所に拘留されている。彼らの名前は明らかにされていない。

事件の後、逮捕された8人の僧侶と観光客、一般の人々のレティン僧院への出入りは一切禁止された。

この事件に伴い、2人のドイツ人観光客が拘留されたが、後日釈放された。

北京政府は、今年1月ソナム・プンツォックをレティンの「転生活仏」として認定した。

今年1月に起きたカギュー派の指導者、カルマパ17世のチベット脱出は、北京政府に大きな衝撃を与えた。

よって、今回のレティンの認定は、高僧の転生に関する影響力を増大させ、その方針を正当なものにしようとする中国政府の試みであった。

これに対し、チベット亡命政権からは意義が申し立てられた。

レティン・リンポチェは、チベットの宗教階級において、最も重要な地位を占める。

第5代レティン・リンポチェは、かつてダライ・ラマ法王に任命されたチベットの摂政であり、最高位の僧侶でもあった。

ダライ・ラマ法王が不在の時や幼少時は、その摂政を務め、また、現在のダライ・ラマ14世の認定の際にも、大きな役割を果たした。