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世界対がんデーにおける厚生大臣声明

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(2013年2月4日 CTA

2月4日は世界対がんデーである。がんは体内の細胞が異常な形で生成されることにより引き起こされる。これらの細胞が分裂、新しい細胞が無制御に生まれ、体内に塊や腫瘍を形成、組織にダメージを与える。世界保健機構(WHO)によると、がんによる死亡した人は世界中に広がっており、その数は2008年には760万にのぼっている。女性では乳がん、肺がん、胃がん、大腸がん、子宮がんが多く、男性では肺がん、胃がん、肝臓がん、大腸がん、食道がんが多い。厚生省健康情報システムはチベット内では胃がん、肝臓がん、食道がんが多いことを確認している。

2013年世界対がんデーの公式テーマはがんについての通説、誤認の是正である:知っていますか?がんについての通説と真実

通説1: がんは単に健康の問題である。
真実: がんは単なる健康の問題ではなく、社会、経済、発展、人権など広範囲にわたる問題である。

通説2: がんは裕福で成熟した先進国の病気である。
真実: がんは世界的に蔓延している病気である。あらゆる年齢、社会経済的集団に及んでおり、後進国では過度の負担となっている。がんによる死亡数の70%は低・中所得の国々である。

通説3: がん=死である。
真実: かつて、がんは死刑宣告と同等であったが、現在では多くのがんが治療可能であり、多くの人が治療による効果が上がっている。

通説4: がんは避けられない運命である。
真実: 適切な予防をすれば、ポピュラーながんの1/3は予防可能である。

厚生省はこれを機会に、チベット人社会における、がんに対する誤認識をなくし、事実を拡げるように全チベット人に望んでいる。世界は次第に相互接続されつつあるので、伝統的・近代的両方の通信プラットフォームを用いて、がん予防について討議、対話に積極的に関与することで、がんに対する知識を得るための努力を我々はすべきである。すべてのチベット人居留地のヘルスセンター、病院にはがん啓発組織を組織、2013年2月中を通して啓発活動を行うことを求める。

この重要な日において、厚生省はチベット女性のがんの予防、時宜にかなった診断への啓発のために「女性とがん」というパンフレットを作成、配布した。また、先月には近代的、および伝統的なチベットの薬を用いて、がんに対する啓発を促すため、女性ための健康ワークショップ基本編を2件開催した。ダラムサラのチベット ソーカ トランジット スクール、スージャのチベット子供村から計70名の女子生徒がワークショップに参加。生徒たちはグループを作り、がんに関するブレインストーミングを行った。ワークショップでは乳がんの初期症状を自分で確認できる方法なども学んだ。

がんは急速に体内で転移するため、がん検診、治療の遅れは事態を悪化させるだけである。女性は近隣の病院で子宮頸がん検査、および乳がん発見のためマンモグラフィを受けた方が良い。40歳を過ぎているなら、なおさらである。10〜20歳であれば、子宮頸がん予防のためヒトパピローマウイルス (HPV) ワクチンの接種が薦められる。また長期にわたる胃潰瘍が長期にわたり治らないならば内視鏡検査をした方がよいであろう。体重維持、バランスのとれた食事、禁煙をし、過度の飲酒を控えれば、がんのリスクは著しく減少。また、B型肝炎ワクチン接種すれば、B型肝炎からなる肝臓がんのリスクを最低限に抑えることができる。がんに対する正しい理解、コミュニティンの努力により、わが亡命社会でがんによる負担が大幅に削減されることを切に願う。


(翻訳:嘉村)