「長年にわたり、私はあなた方の美しい国を何度か訪問させていただき、あらゆる職業や異なる立場の方々が、私が促進に取り組んでいる、人類はひとつの地球家族であるという考え方や異なる宗教間の調和に対して強い関心を示してくださることに深く胸を打たれました」

「こんにち、世界はきわめて厳しい試練の最中にあります。私は、貴殿が目の前に立ちはだかるあらゆる困難を乗り越えて、ニュージーランドの人々の願いを実現できるよう心よりお祈りしています」

また法王は、退任するジャシンダ・アーダーン首相に宛てた別の書簡のなかで、在任中の模範的なリーダーシップを称賛された。なかでも、2019年3月にクライストチャーチで発生したモスク銃乱射事件を挙げて、悲劇的な死と多くの負傷者に直面しながらも、冷静さと思いやりと敬意をもって対処されたことを称賛された。

また法王は次のように述べ、書簡を締めくくられた。
「貴殿は首相ではなくなりますが、これからもできる限りのことをして、ニュージーランドの人々に利益をもたらし、世界中の人々に平和をもたらしてくださることを、私は確信しています」