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ダライ・ラマ法王、アルナーチャル・プラデーシュ州のボンディラにご到着

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2017年4月4日
インド、アルナーチャル・プラデーシュ州ボンディラ

ダライ・ラマ法王を歓迎しようと集まったテンジンガン・
チベット人居住区の地元のチベット人にお話をされる法王。
2017年4月4日、インド、アルナーチャル・プラデーシュ州
(撮影:ジェレミー・ラッセル / 法王庁)

暴風雨のため、ダライ・ラマ法王のアルナーチャル・プラデーシュ州訪問のご予定は変更を余儀なくされた。今朝予定されていたアルナーチャル・プラデーシュ州タワンへのヘリコプターでの移動は取りやめとなり、法王はアルナーチャル・プラデーシュ州首相ペマ・カンドゥ氏の案内でアッサム州グワハティから陸路で移動された。雨はほとんど止んでおり、道路もきれいに片付けられていた。昨夜遅くに予定変更が決定されたにもかかわらず、この情報はすでに広まっていた。兵士たちは一定の間隔で沿道に立ち、警備にあたっていた。法王の車が通過する村々では、沿道に地元の人々が集まり、カタ(チベットの儀礼用のスカーフ)と線香を手にして笑顔で法王を歓迎した。法王が休憩を希望される場合に備えて、多くの場所で、チェマルと呼ばれる伝統的な歓迎を現わす大麦やバターなどの供え物や、チベット絨毯を敷いたお席が用意されていた。また、ヒノキ科の常緑低木ジュニパー(セイヨウネズ)を焚いて、香煙を捧げる準備もされていた。ある村では車が止められ、法王が車のドアを開けられると、村の代表者たちが米の入った鉢を持って近づいた。法王はその米を加持されて、皆で分けるようにと言われた。

アッサム州とアルナーチャル・プラデーシュ州の州境の町バイラブクンダにある政府の休憩施設で法王は短い休憩を取り、ペマ・カンドゥ首相と西カメン県のソナル・スワループ博士と談笑された。

テンジンガン・チベット人居住区では、法王はギュト僧院に立ち寄られ、本堂で礼拝された後、昼食のために上層階に上がられた。僧院を出発される際は、法王に拝謁するために集まった数十人の生徒・児童を含む群衆に、次のように声をかけられた。「私たちチベット人は58年にわたって亡命生活を送っており、中央チベットの状況は依然として非常に厳しいですが、カム地方とアムド地方では状況はそれほど厳しくありません」

そして、チベット人のたゆみない精神を称讃され、チベットの僧院で守り伝えられてきた文化と厳密な教育システムを誇りに思うように、と群衆に呼びかけられた上で、「亡命生活にはつらく悲しい面があります。しかし、この経験によって私たちチベット人の資質や価値はより高まり、最終的にチベットに帰る時には以前よりも広い視野を身に着けていることでしょう」と述べられた。

車列が進み、ボンディラに近づくと、再び雨が降り出した。しかし、法王を歓迎する群衆の殺到は止むことはなかった。トゥブチョク・ガツェルリン僧院に到着されると、法王は本堂で礼拝され、祝事の際に振る舞われるお茶とデシ(甘く味付けした伝統的なご飯)を召し上がった。そして、まもなく部屋に引き上げられた。

明日午前、法王はボンディラのブッダ・パーク(仏陀公園)で法話会と白ターラー菩薩の長寿灌頂を授けられる予定である。また、午後には高校の講堂での一般講演が予定されている。