監督:光石 富士朗
出演:ダライ・ラマ14世、他
2014年 日本
平和ってなんですか。
足かけ6年、ダライ・ラマという存在に迫るドキュメンタリー。
あなたは本当のダライ・ラマを知っていますか
観音菩薩の生まれ変わりとされる僧侶。ノーベル平和賞受賞者。神々しい肩書とともに、これだけ世界中で顔を知られている人は他にはいない。しかし、私たちは本当にこの人を知っているのだろうか。2歳にしてダライ・ラマ13世の転生者と認定され、ダライ・ラマ14世となったひとりの少年は、今では多くの人から尊敬され、一方では唾棄する人もいる、この世界において重要な存在となった。本作ではその人に東京の街頭で質問を募った。質問者にまっすぐに向き合い、真剣にユーモアたっぷりに答える姿から、ダライ・ラマ14世の素顔が見えてきた。
誰も知らないダライ・ラマの舞台裏
本作では、今まで誰も見たことのないダライ・ラマ14世に出会うことになる。カメラは関係者以外には入ることのできない場所へと分け入っていく。そこに映し出されるのは、眼鏡をはずし、お茶をのみながらくつろぐ普段の姿。書物に目を通し、今も日々の課題を学ぶひとりの僧侶としての姿である。
また、チベット亡命政府のあるインドのダラムサラと、いまもチベットの伝統と風習が受け継がれるラダックへの取材を敢行。その映像からは、脈々と受け継がれるチベット仏教の教えと、その源流であるダライ・ラマの存在、そして亡命後にダライ・ラマ14世が人々と作り上げてきたものが浮き彫りになってくる。
作品中、法王は私たち日本人に、エールというべき期待を込めたメッセージを送っている。戦後70年の今、そのメッセージをひとりでも多くの人に受け取ってほしい。