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ダライラマ14世の転生問題についてのチベット中央政権(CTA) 内閣の立場

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2022年9月29日
スタッフ・レポーター

中華人民共和国政府は2007年に、いわゆる「蔵伝仏教活仏転世管理法」(チベット仏教における生き仏の転生を管理する法)と呼ばれる法律を採択した。それ以来、中華人民共和国はすべての僧院組織の運営を掌握し、特にラマ(生き仏) の転生を認定する権限を完全に掌握し、彼等の政治的目的のために利用し続けている。

さらに、中国政府は同時にワーク・ショップ、公開討論会、トークショーを行い、様々な手段を用いて輪廻転生問題一般、特にダライ・ラマ猊下の輪廻転生について誤った話を喧伝している。これらの活動は、チベット全土のすべての出家者と俗人に対して行われている。

また、ダライ・ラマ猊下の生まれ変わりの問題は、私たちのコミュニティの中外で議論され続けているのは事実である。そこで、チベット中央政府内閣(カシャク)は、みなに対する情報として、このポジション・ペーパーを発表する必要性を感じた。

  1. ダライ・ラマ猊下がご自身でたびたび断言されていること、また、神々の予言により、内閣(カシャグ)は法王が113歳まで生きられることを固く信じている。
  2. 生まれ変わりを認定する制度は、チベット仏教に特有の宗教的な慣行である。この思想の根底にある思想は、死後の生があるという原理を受け入れることにある。
  3. 米国をはじめとする自由を愛する世界中の民主主義国家が、この件に関する法王の考えに全面的に賛同してくれたことに感謝しつつ注1、我々もより多くの国から同様の支持を得られるよう、可能な限り真摯に取り組んでいきたいと思う。*注1 2020年1月29日にはアメリカの下院において、チベット仏教指導者の継承はチベット仏教コミュニティによってのみ決定されるべき独占的な宗教問題であること、米国領事館がチベットの歴史的首都ラサに設立されるまで、米国に新しい中国領事館を設立してはならないことなどを定めた「チベット政策及び支援法案」(HR 4331)を可決したこと。
  4. ダライ・ラマ猊下の転生については、猊下が1969年以来繰り返し述べてきたこと、2011年9月24日の公式発表*注2、あるいは将来だされるであろう指針により、本来〔猊下の〕自由裁量である。いかなる政府も個人もこの件に干渉する権利はない。*注2 ダライラマ法王が、転生に関する基本思想・歴史、そして自らの転生者はガンデンポタン(ダライラマの自坊)のスタッフによって認定されることをのべた勅令。全文はここでよめます。
  5. 〔転生を認定するという〕この宗教的活動は、ダライ・ラマ猊下が述べ、委託した責任を負うべきものによって執行されなければならない。私たちは、その時がきた時の中央チベット自治政府が、託された責任を果たすことにリーダーシップをとることに全幅の信頼を寄せている。
  6. 内閣は、この問題に関して対処すべき他の関連事項に取り組んでいる最中である。

すべてが保証されますように。

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オリジナル記事


(翻訳:早稲田大学・教育総合科学学術院 教授 石濱裕美子)