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カルマパ17世、出国拒まれ続け脱出決意 在外信徒グループ「書簡」内容を公表

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2000年1月10日
産経新聞

【北京9日】カルマパ17世の在外信徒グループは9日までに、インドへの脱出の動機を示した17世自身の「書簡」内容を公表した。宗派指導者として申請した布教のための出国が中国当局に受理されなかったことで、脱出を決意したとしている。

中国国務院(内閣)報道官は7日、カルマパ17世の住居であるラサ郊外の寺院に残した「置き手紙」の1部を新華社電を通じて公表。脱出は楽器や帽子など宗教用具を取りに行くためで、国家や寺院への反逆ではないと説明していた。

米国を中心とした信徒グループは、チベット関係筋の情報として、「置き手紙」の存在を確認する一方で、これが寺院の僧らにあてたものだと指摘した。これまで公表されていない動機に関して、度重なる出国申請の拒否で脱出以外に道がないとした判断が示され、僧らには「修行を続けるよう望む」と述べられていた、としている。また、信徒らは宗教用具探しという目的や国家への反逆否定については、手紙のなかで「述べられていない」と中国側の発表を否定した。

中国当局は亡命事件としては異例のスピードで「離脱」の事実関係を確認したが、国内メディアによる一般向けの公開報道はほとんど控えられている。

観測筋では中国側がカルマパ17世の「置き手紙」公表にあたり、政治的な責任に絡む表現を慎重に避けていることに注目している。同筋では「亡命」という抜き差しならない状況に追い込むことをギリギリまで避けて、表面的には「穏便」に連れ戻せないかを探っている可能性を挙げている。