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国際的プレッシャー、中国を重視

2002年4月4日
ザ・アジアン・ウォール・ストリート・ジャーナル

中国北西部で機動隊が労働者の抗議を押さえ込んだことから、ジュネーブにいる北京の外交官達が心配することはさほどないようである。現在の状況は安定しており、労働組合の組織者たちに対する中国の扱いを防御する、あるいは民主主義の支持運動家達やチベット人、インターネットの利用者等に対して取り締まるように強制されることはないであろう。また、今現在ジュネーブで進行中の国連人権委員会の年度会議において、国連やアメリカ、そして他の主要な政府がこの問題に対する解決策を打ち出すために素早い行動をとらない限り、中国の人権の記録に関する議論は行われることはないであろう。

中国人労働者が彼らの権利の行使のために投獄されたり、あるいは打ちのめされたりしている間、ヨーロッパ各国政府は北京のリーダー達を疎外するというリスクを負うことには気が進まない様子である。そして本年度の委員会に不参加のアメリカは、中国を苦境から救い出し、ヨーロッパ各国を非難の対象にすることを望んでいるのかも知れない。これは、中国が外交上の多大なる勝利を主張することをたやすくさせている。

ヨーロッパ各国政府とブッシュ政権は、中国の人権侵害の程度や範囲を明らかに理解している。先月発表されたアメリカの国務省による年次の人権調査では、中国の広範囲で行われている虐待を記録している。そのレポートは、「包括的なテロ対策の名のもとにイスラム教のウィグル族活動家達に対する扱いを正当化し、それがウィグル自治区の中での取り締まり強化につながっている」として、北京を非難した。

3月11日、EU諸国の外務大臣がブリュッセルで会合し、「中国における、表現、宗教、そして組合の自由を含めた人権に対する尊重の欠如」に対して懸念を表明した。彼らはまた、チベットとウィグル地区における宗教的、文化的権利の否認について批判し、中国の「テロリズムへの戦いは、人権に対する最大限の配慮と共に遂行されるべきである」と、警告した。しかし、これらの強い言葉が同等に強い行動によって支持されない限り、中国がこれらの虐待を終結させるべく具体的な処置をとるような誘因にはならないであろう。

ここにひとつの進歩的な方策がある。EUが全体としての決議を主張していた過去数年とは異なり、15のEUメンバー国の外務大臣達が、個々のEUメンバー達が中国の抱える問題の解決策へのスポンサーになり得るとして開放した。彼らはまた、もしもそのような解決策が創案された場合、「好意的に検討」して採決をとることに合意した。

現在必要とされるのは、ヨーロッパ政府のいずれかが、早急に決議を提出するために支援を募り、共同スポンサーを収集するといった指導的な役割を担うことに対して明確に決定することである。2001年にスウェーデンがしたように、アメリカも委員会に不参加とはいえ、その権力と外交的な影響力による力添えが可能であるかもしれない。スウェーデンは、昨年の委員会のメンバーではなかったにもかかわらず、EUにおける代表的地位を確保し、ジュネーブでEUが先送りにした、イランやチェチェン共和国といった難しい問題を含めた様々な決議案に対する援助を休みなく行った。

人権の記録に関するほんのささいな議論のきざしですら、中国の反応として、さらなる積極的な行動に出る誘因を与えることから、ジュネーブでの外交上の論争は問題となるのである。例えば、近年、中国は二つの人権協定に署名し、そのうちの一つを承認している。国連高等弁務官との人権に関する具体的な協調協定に署名し、国連の人権専門家に中国とチベットを訪問するよう招待しているが、実際彼らの推薦を受けるには今のところ失敗している。

政治的継承プロセスが中国で進行中なことから、秋の共産党会合に向けた、ジュネーブでの議論は今年は特に重要である。中国の世界貿易機構との首尾よい統合や経済改革の持続は、基本的に合法で公正な改革の必要性に真剣に注意を払っている新しいリーダーシップに依存している。国連フォーラムでの活動は、そのような改革の促進に対する国際社会の興味にシグナルを送るひとつの手立てである。

持続的な社会、経済の大変動をものともしない安定性に対する北京の没頭は、人権侵害の増加を助長している。中国は学者等を逮捕し、また新聞や雑誌の打ち切りを行うことにより、表現の自由に対する制限を推し進めている。先月、政府に支援された慈善事業の腐敗を暴露した記事が、当局の検閲官の圧力により差し止められた。当局はまた、法輪功や、全ての非公式の宗教グループへの厳しい取り締まりを続けている。

昨年4月に着手された、強力な「厳打」反犯罪キャンペーンを通じて、警備隊は何千人もの独断的な逮捕と、即決の処刑に貢献した。独立貿易組合を組織する努力は粉砕され、インターネットの使用に関する厳重な新しい規定が昨年から実施され、掲示板やチャット・ルームへの厳しい検閲がかけられている。

今年の委員会の会期中にその国際人権協定によって中国を重視する時間は残されているが、それはもしもこれらの政府の対テロ戦争に対する北京の支援を求めるといった希望が、彼らの基本的人権の信条への確約を放棄しない場合のみである。

ライヒ氏は人権監視アジア支部のブリュッセルオフィスの局長であり、Jendrzejczyk氏はワシントン局長である。

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