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ドイツ議会、チベット決議案を採択

2002年4月19日
ジュネーブ(チベット亡命政権ジュネーブ代表部)

4月18日、ドイツ国会は、「チベットにおける人権と発展」といタイトルの新決議案を採択し、中華人民共和国に、「ダライ・ラマと接触し、チベット人の民族自決権をベースにし、さらに中華人民共和国の組織の中で広範囲にわたる自治をチベット人に保証しうるチベットの法規を取り決める目的のもと、ダライ・ラマと直接対話に入るよう」要求した。

ドイツ国会の全てのメジャーな政党が支持したこの決議は、欧州議会と中華人民共和国の間の人権についての対話における支持を表明するものであった。しかし、この対話が「チベットにおける進歩を成就するにはまだ至っていない」ことに対して懸念をも表明した。

チベット問題についてこの決議は次のように言及している。
「ヨーロッパ諸国は懸念しており…欧州連合加盟国の議会や欧州議会に注意を喚起し、中国との2カ国接触で、ダライ・ラマと中国首脳陣の間で対話に迅速にとりかかるよう、欧州連合やその加盟国の政府によびかけるものである。ドイツ国会は、多くの機会でダライ・ラマが提案しているように、チベットの状況について直接、対話をすることが永続的な政治解決へ導くために重要である、と考える」と、チベット問題について語っている。

第14回ドイツ国会投票項目


動議は以下のドイツ国会議員により提出された。

  • ドイツ社会民主党(SPD)議員団
    フォルカー・ノイマン (ブラムシェ選出),ハイデ・マティシェック,
    ルードルフ・ビンディング,ペーター・シュトッルク博士
  • 90年連合・緑の党議会団(Buendnis 90/die Gruenen)
    クリスタ・ニッケルス,カースティン・ミュラー(ケルン選出),レッツオ シュラウフ
  • キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)議員団
    クリスチャン・シュワルツーシリング博士,ヘルマン・グローヘ,
    ハルトムート・コシック,ライナー・ヨーク博士,フリードリッヒ・マーツ,
    ミシャエル・グロス
  • 自由民主党議員団(FDP)
    イルムガルド・シュウェツァー博士,ウォルフガング・ゲアハード博士

チベットの人権と発展について

ドイツ国会は、次の動議を採択することを要求する:

ドイツ国会言及

ドイツ国会は、チベット自治区とチベット人の定住地域におけるチベット人に対する中華人民共和国の政策について綿密に述べる。ドイツ国会は、1996年上程した政党間の動議におけるチベットの人権状況に鑑み、懸念を表明する。
中華人民共和国は、現在、チベット自治区での、さらに進んだ経済発展に精力的に努力を続けている。貧困な西部地域と裕福な東海岸地域の貧富の差を小さくするため、最終の企画段階でチベットに80億元ほどが特別な意図をもってチベットに注ぎ込まれた。最近の5ヵ年計画(2001-2005)では、インフラ整備や、農業、テクノロジー、教育、環境保護への投資は、これまでの約4倍となっている。近年の人々の生活水準は著しく改善された。このような業績は、尊重するべきであり、考慮に値する。

しかし、経済発展のためのこうした試みには、チベットの人々に対する絶え間ない制圧措置が伴っている。平均して、4千のチベット人がいまだ毎年外国へ逃亡している。なぜなら、彼らは中央政府と地方行政府のどちらの政策からも差別待遇を受け、自分たちの場所で信仰の実践に厳しい取締りに直面しているからである。共産党の役人を含む難民には、高位聖職者、毎年500人から600人の子供たちも確認されている。チベットの精神的指導者ダライ・ラマに対する反対キャンペーンは、中国(内地)でもその他の地域(チベット)でも一層激しいものになり、中国の指導力に対するチベット人の不信を増すものとなっている。

2001年1月25日の米国特別報道官による拷問報告書は、チベット自治区の刑務所で起こったチベット人に対する虐待をいくつかの実例をあげて言及した。特に、僧や尼僧が虐待の犠牲者となっている。

さらに、ドイツ国会は、いまだ消息がわからない12歳になるゲンドゥン・チューキ・ニマについて深く憂慮している。この少年は、パンチェン・ラマ生まれ変わりとしてダライ・ラマに承認され、1995年5月、チベット自治区のラリにある自宅から家族とともに行方不明となった。

2001年5月27日の経済、社会、及び文化に関する権利の国連規約を批准したことにより、中華人民共和国は、少なからずチベット人に対してもポジテイブなサインを送った。数ある出来事のなかでも、これは、中国が国際的な法のもとで、全ての人種、民族、宗教に理解と寛容な対応を進める役割を担う約束を意味するものだ。またそれは、中国は文化的生活に各個人が参加する権利を認めることを約束した意味もある。

人権問題も明白に内容に含めた対話が、欧州議会において欧州レベルで対話がなされてきたように、中国とドイツ共和国間においてもずっと交わされてきた。ドイツ国会は、2000年7月30日におけるドイツ共和国と中華人民共和国間で承認された法規の対話を歓迎する。その時のセミナーやシンポジウムでは、両国の政治家や専門家、大学教授から前向きな回答がでた。ドイツ国会は、参加者たちに、チベット問題に対しても同様に議論を交わすため、こうした対話をするよう呼びかけるものである。

ドイツ国会は、欧州連合と中華人民共和国間での人権問題についての対話を心から支持する。その対話では、人権問題が以前より誠実に意見が交わされている。しかしながら、チベット人に関する話題では、いまだ進歩が確認されない状況である。

チベット問題はヨーロッパの懸念であるがゆえに、ドイツ国会は欧州連合の加盟国議会と欧州議会に呼び掛け、欧州連合と加盟国政府に中国とのそれぞれの2カ国間協議の際、(中国に対し)ダライ・ラマと中国首脳間の対話を推し進めるよう要求する。ドイツ国会は、ダライ・ラマが数多くの機会で提案しているように、チベットの状況について直接の対話こそが永続的な政治的解決へ導くために不可欠であると見なす。もしチベットの状況についての対話が迅速に着手され永続的な政治的解決に導くものとなれば、それは中国と中国に住んでいる人々にとって大きな利益となるだろう。

ドイツ国会は、中華人民共和国と建設的な対話に入ることを望み、中華人民共和国に以下のことを要求する。

  1. チベット自治区における経済的及び社会的発展をもたらす努力を怠らない。同時に、チベット自治区、及びチベット人が居住するその他の地域の天然資源を保護し、環境保護のマナーのもとで鉱物資源を開発することを保証すること。
  2. チベット自治区及びチベット人が居住する外の地域の現状と将来の政治的ありかたについて、人民会議で協議にはいること。
  3. チベット人の民族自決権をベースにし、中華人民共和国のもとで広範囲にわたる自治権を保証したチベットの法規の取り決めを目的としたダライ・ラマとの直接対話を進めること。
  4. ダライ・ラマ個人及びその公的機関を尊重し、これ以上損害を与えないよう進めること。
  5. チベットの人々が民族的及び文化的アイデンティティーを守り、また1951年5月23日の十七ヵ条協定で認められたチベット人の信仰の実践が確実に可能となるようにすること。
  6. 12歳になるゲンドゥン・チューキ・ニマとその家族の消息について明確にすること。
  7. 全てのチベット人政治囚の恩赦をすすめること。
  8. 経済的及び社会的権利における国際規約を規則正しく実行すること。
  9. 人権に関する欧州連合との対話でチベットについての状況がオープンに議論されるようにすること。


2002年3月14日ベルリン

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